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第三志望校に進学して1か月後の彼の様子

ひぐらし坂の母でございます。

数年前に中学受験を終え、無事に開成中学に合格しました。
このnoteでは息子の中学受験を振り返り、親子のメンタルを最強にするための考え方をお伝えしています。

中学受験は究極的には【親子のメンタル】が重要です。
特に【母親のメンタルが9割】というのが私の持論です。
このnoteの基本姿勢はプロフィールをご覧ください。

さて。
連休もおわり、新中1のみなさんも中学生活に慣れてきたころかと思います。
入試前からご縁があってご相談に乗っていた親子がいるのですが、彼は今春第三志望校に進学しました。
親子そろってメンタルがガタガタだったのですが、その後どうなったのでしょうか。
連休中にお会いしたので、その様子をお伝えします。

メンタルが浮上することなく受験本番へ

彼の第一志望校は関西の中学でした。
一生懸命努力はしていたけれど思うように成績があがらず、年明けには完全にメンタルが崩れてしまって受験どころの騒ぎではありませんでした。

ずっと熱望していた関西の中学に遠征して受験に行きましたが、結果は不合格。
この不合格で入試が怖くなってしまい、1月の千葉の受験も残念な結果に終わりました。

こういうとき、母親はとにかく明るくポジティブに子どもに接してメンタルを安定させてあげるべきなのですが、この親子の場合はむしろ母親の方がメンタルがボロボロになってしまいました。

そんな状態のまま東京の受験本番を迎えました。
2月1日は開成中学を受験する予定で出願もしていましたが、1月31日の夜になってもメンタルが浮上せずに「自信がない」と言って予備で出願していた別の学校を受験しました。

「入試を受けなければ合格しないから、とりあえず開成の受験だけはした方が良い」とお伝えしたのですが、「もうこれ以上不合格を見たくない」といって開成を受けなかったのです。
メンタルがボロボロになるとここまでになってしまうこともあります。

しかしながらそんなメンタルで受験をしてもうまくいくはずがありません。
開成を回避して受験した学校も残念な結果に終わります。

その後、もう一校だけということで受験した第三志望校に奇跡の合格をします。
実はその学校も今までの模試の結果から言うと合格は難しく、厳しい結果になると思われていました。
しかしながら、私の感覚では彼にはこの学校が一番合っていると思っていました。
第一志望だった関西の学校も、入試回避した開成も彼のキャラクターには合っていない気がして、以前からこの第三志望校が一番合っていると本人にもお母さまにも伝えていました。
彼は第三志望と言っていましたが、世間的には第一志望校にしている人もたくさんいる学校です。
そもそもここを第三志望呼ばわりすることが不遜なことです。

中学受験にはこんなふうにご縁の力を感じることがよく起きます。
私は絶対に彼は楽しい中学生活を送ると確信していました。

一方、本人とお母さまは第一志望に落ちたことや、開成を受験しなかったことをいつまでも悔いていて、なかなか気持ちの切り替えができない様子でした。

中学受験はスタートラインだった

進学が決まり、彼は春休みには鉄緑の春期講習などに通っていました。
これは中高一貫校合格者あるあるですね。
とりあえず鉄緑やSEGの春期講習に申し込んでおく・・・みたいな。

新学期がはじまり、生活のペースが安定していないことや、通学経路から考慮して通塾が負担が大きいということもあり、彼はひとまず塾には通わずに学校生活に全力を尽くすことにしました。

入学式までは「ここは第一志望ではなかった・・・」と微妙な心持ちでいたようですが、いざ入学して学校生活がはじまってみると表情が一変しました。

先生たちはとても親切で丁寧だし、友達も優しくて賢い子ばかり。
本当に毎日の学校生活が楽しく充実しているようです。
そもそもこの学校は第一志望校として熱望して入学してくる子が多い学校ですし、親の立場から見ても「ここなら安心」と思える学校なのですから、私からしたら当たり前の展開でした。

春休みにお話を伺ったときには、受験で思ったように合格が取れなかったことと開成受験を敬遠してしまったことを親子で悔いていましたが、一か月ほどで別人のように明るく、中学生らしくちょっと大人びた雰囲気になっていて、彼にとっての中学受験が本当の意味で終わったと思えました。

子どもっぽい性格だった彼が話してくれた言葉が感動的でした。

「もし開成に行っていたら今の先生や友達や学校に出会えなかった。開成を受験しなかったことを後悔していたけれど、今はむしろ神様の導きだったと思う。本当に今の学校に通えてよかった。」

置かれた場所で咲くとは、まさにこのこと。
タラレバの話をいつまでも引きずって現実の生活を受け入れられずに腐ってしまっては、せっかくの中高生活が台無しになってしまいます。
本当にこういうケースはよくあることです。

中学受験はあくまでもスタートライン
第一志望校でなくとも、自分のいる学校でどれだけ充実した生活が送れるかは本人次第なんだと実感します。
キレイごとみたいですが、本当に神様や運命の導きはあるのだなぁと思っています。

最も難しいのは母親の気持ちの落としどころ

さて。
お子さんのほうは学校生活にも馴染み、楽しく充実した毎日を送っているのですが、厄介なのは母親のほうです。

何年間も親子でがんばってきた中学受験です。
それなのに、結局開成を敬遠させてしまったことをいつまでも昇華できずにいます。
「それでもあの時、私が強く言い聞かせて開成を受けていればよかったかもしれない・・・」
「メンタル管理を間違ったせいでこんな結果を招いてしまった・・・」
「模試では結果が出せていたのに・・・」
などと言って表情が晴れません。

そのお気持は本当によく分かります。
母親の判断ひとつでどうにかなったかもしれないと思い悩んでしまうこともあるかもしれません。

でも大切なのは、現状のお子様の状態です。
楽しく学校に通うことができていて、しかもその学校は一般的に良い学校で、何の問題もないのです。
子どもは毎日の学校生活を送ることでどんどんアップデートしているのに、母親だけが中学受験の沼に取り残されているのです。

本当に母親の気持ちの落としどころは難しいです。
第一志望校に合格できるのは全受験生のたった1割ともいわれています。
一生懸命に取り組んできたお母さまほど、受験終了後の気持ちの切り替えができにくいのかもしれません。

でもこれはもう、時が解決するとしか言いようがありません。
なによりお子様が充実した毎日の学校生活を楽しんでいることが最大の成果ではありませんか。

名実ともに中学受験を終わらせて、心穏やかに毎日がすごせるよう祈っています。

母親のマインドチェック

・子どもが通っている学校が最高の学校
・楽しく毎日過ごせることが一番
・運命の導きにしたがう
・タラレバの話はやめる
・親子ともども、名実ともに中学受験を終わらせましょう


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