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Dysco. #4

「なぁ、茶ぁしばかへん?」
足元から声がする
「なぁ」
「なぁ、茶しぃひん?」
狼の影からそっと覗くと、全身真っ赤なオレンジ色の蛙がこちらを見上げている。
「なぁ」
「なぁ、お茶しよーやぁ」
ケロロロ.... と軽妙に喉を鳴らし、無視し続けても一向に諦める気配がない。
しつこい
「・・・。飲まない。」
「おー?なんだぁ。声若いなぁ。まだ子どもかぁな。」
あまりにも独断的にかけられまくる無礼講な言葉に、狼の耳元で「(ループ、行こう。)」 と声をかけた時、
「。。。あの。。。その辺で。。。。」
突然後方上空から細く、蛙をしたためるような声が降ってきた。
振り向くと、1匹の蛇が浮遊している。
黒い前髪が長すぎて顔がほぼ認識できない。

ずっといたのか

アピス達は声をかけられるまで、蛇の存在に全く気づくことができなかった。

ヒグチヨハクです。小説「planktos」連載中。よろしくおねがいします。