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音楽制作業 OFFICE HIGUCHI 10周年までの道のり#46 〜ついに、できた。 GOOD MUSIC VS BAD MUSIC 公開篇〜

お世話になっております。OFFICE HIGUCHI 代表の樋口太陽です。

初めてご覧いただく方のために改めて自己紹介すると、私たちはCMなど、広告や映像に関わる音楽を手がけています。この度、会社設立10周年を記念して、ひとつの作品をつくりました。

“音楽はとても大切である” このことを広く感じてもらうために、よい音楽と、わるい音楽を誰でも簡単に比較することができる実験の場を作るプロジェクト"GOOD MUSIC VS BAD MUSIC"というものです。

下のリンクから、ぜひ体験してみてください!

「サウンドのクオリティ」というものがクリエイターだけのマニアックな話題にならないよう、簡単な操作で直感的に、子どもからお年寄りまで遊び感覚で体感できるものを目指しました。英語を基軸にしているので日本人の方だけでなく、全世界の方にも伝わるものだと思います。これをきっかけに、たくさんの方に「音って大事なんだな」と興味を持ってもらえることを願ってつくりました。

このプロジェクトのためのオリジナル曲として、僕たちなりの、とびきりよい音楽と、僕たちなりの、とびきりわるい音楽を、どちらも形にしました。

GOOD MUSICは、フルオーケストラ編成の生録音で、魂を込めたものをつくりました。制作エピソードはこちらです。

その曲を"思いっきりわるくする"という禁断のお題で・・・BAD MUSICは、僕がアレンジをしました。わるいという言葉にも色々ありますが、どういった工夫をすれば、今回求められる「わるさ」になるかを研究し、追求していきました。制作エピソードはこちらです。

このコンテンツは、スマホでもタブレットでもPCでも体感できます。もしかしたら電波状況により、映像と音のタイミングがずれてしまったり、音が出なくなってしまうかもしれませんが、その場合には電波が安定した環境で再度お試しください。

スマホやノートPCの小さなスピーカーでも、じゅうぶんGOODとBADの音の違いは伝わるかと思いますが、より違いを鮮明に感じるために、高音質のイヤホンやヘッドホン、外部スピーカーなど、なるべく良い音環境で、ぜひとも聴いていただきたいです。

直感的に操作できるようにしているので、触わればなんとなくわかると思いますが、いちおうご説明です。PCでサイトを訪れるとこんな感じ。PCの横画面だと、世界観を表すグラフィックの全貌が見れます。

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スマホでサイトを訪れるとこんな感じ。中央のテレビ画面をタップすると、映像が再生されます。

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映像を見始めた時には、ツマミが左の方に寄っており、緑のランプが点灯。GOOD MUSICが聴こえる状態です。演奏も、ナレーションも、ボーカルも、超一流の方々による珠玉のサウンドです。

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右の方にツマミを移動させていくと、GOOD MUSICから移り変わり、徐々にBAD MUSICのサウンドが混ざってきます。

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ツマミを完全に右にやると赤いランプが点灯し、BAD MUSICだけが聴こえるようになります。

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この画面キャプチャを見てもあまり想像がつかないと思いますが、ツマミを動かして音を切り替えるだけで、美しい世界が木っ端微塵に破壊されます。

同じメロディーにも関わらず、よりBADに感じさせるよう工夫を凝らしています。編曲、楽器の音色や演奏だけでなく、ナレーション、効果音に至るまで音の力を総動員して、圧倒的なクオリティの差をつけれるようにしました。

見ている方の好きなタイミングでツマミを動かせば、いつでもGOODとBADの境界を越えることができます。音量や、巻き戻し早送りなどの操作はできません。扱えるのは、GOODかBADかを操るツマミのみです。

目の前に見える映像は同じもの、ナレーションで語っている言葉は同じものなのに、音が切り替わるだけで、人の表情、ダンス、自然の風景、それらの印象がまったく変わっていくかと思います。その時、あなたがどのように感じたか、心の動きを観察していただきたい、というのが、このコンテンツの狙いです。

約2分間の映像が流れる間、頻繁にツマミを左右に動かして印象の違いを感じる楽しみ方もあれば、まるまるGOOD MUSICを聴いた後に、次回はまるまるBAD MUSICを聴くという楽しみ方もあります。いろんな味わい方で、ぜひ何度も体験してみてください。

まったく違う二つの楽曲をあてて「雰囲気」を変えることぐらいならば想像がつくかもしれないですが、同じメロディを使いながらリアルタイムで「音楽のクオリティの差」を切り替えて、こんなに印象が変わるという経験ができる機会はあまりなく、きっと新鮮な体験になるかと思います。


スタッフリストはこちらです。総勢114名に関わっていただきました。このコンテンツは、関わってくださった全てのみなさまの力の結晶です。


アイデアの初期段階のエピソードはこちらです。


映像をつくる時のエピソードはこちらです。


グラフィックとコピーライティングのエピソードはこちらです。


そしてそもそも、なぜこれをやる必要があったのか。10年前からの話で少々長くなりますが、この回から続く、10周年までの道のりの連載をご覧になっていただければうれしいです。

10年間に起こった全ての出来事のおかげで、このコンテンツは産まれまし
た。制作過程も含め、楽しんでいただけたら幸いです。


そして、触ってみて面白いと感じていただいた方に、お願いがあります。
より多くの人に体感してもらえるべく、ぜひともSNSでシェアお願いできれば幸いです!改めて、URLを貼ります。

http://higuchi.asia/gmvsbm/

これは、再生数が増えたところでオフィス樋口にお金が入るようなものではありません。「形ないものでも、その力は大きいから、大事にしよう」という メッセージをこめて、社会全体が変わることを願い、つくったものです。 これが広まれば、もしかしたら世の中がちょっとだけ動くかもしれません。



音楽の仕事に関わる方へ。

これは、皆の将来に直接的に関わるコンテンツだと思います。音楽の仕事で生きていくのがなかなか厳しいことである根源は、サウンドひとつでどれぐらい世界が変わるかが、一般的に理解されていないことだと思います。音楽関係者全員にとっての底上げになるよう、ぜひご協力お願いします。


映像の仕事に関わる方へ。

「映像の半分は音」だと、よく言われることです。音楽予算を低く抑えることを続けていくのは、長期的に考えると得策だとは思いません。「よいサウンドを目指すのは当然だ」という常識ができれば、音楽予算と映像予算は喧嘩することなくどちらも確保できて、結果として映像のクオリティ上げに貢献できると考えています。ぜひご協力お願いします。


広告の仕事に関わる方へ。

今からの時代、広告において音はより軽視できないものになっていくと思います。詳しくは#44に書いておりますので、興味がある方はぜひご覧になってください。それなのに、広告音楽に関わる人口はとても少なく、しかも昨今の闇雲な予算削減のため、広告音楽業界は存続の危機を迎えています。それは回り回って、広告業界全体の首を締めることだと考えています。心を動かすにはサウンドが大切だということへの理解を広く得られるために、ぜひご協力お願いします。

※音に気合いを入れるメリットがわからないクライアントへの説得材料として、商談の場でこのコンテンツを自由に使っていただければ幸いです。


みなさんへ。

音楽、映像、広告の仕事に関わるものだけではありません。この世の中は、目に見えるものや数値化できるものばかり、頼りにされがちです。それでも、人が見えないものを大切に扱うことで、世界を美しい方へ動かせるのではないかと思うのです。
 
これは日本だけでなく世界中の人に伝わるように考えてつくったものです。もしも世界中のたくさんの方に、これを体験してもらえるようなことがあれば、とてもうれしいです。
 
見えないものがリスペクトされる世の中になることを願って、これをつくりました。賛同していただける方は、何卒ご協力よろしくお願いいたします。

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