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【6】打倒ポイ捨てワークショップかましてきた話


①活動、計画は大事。

Kaselehlie, ひぐちです。
早くも赴任して3ヶ月が経過。

最近、夕焼けが綺麗になってきて
自然への畏敬の念を感じる日々です。

日本はあっという間に桜も散り、
また暑い夏がやってくるのでしょうね。
こちらは1年中夏。
季節感The皆無なので私はこの2年で
日本の四季を恋しく感じることでしょう。

さて、前回の投稿では
私の職場の神CP(カウンターパート)の
ヤヴァさを語らせていただきましたが、

今回は、私の具体的な活動について
お話ししていけたらと思います。

まず、私の「環境教育の活動指針」はこちら↓

◾️Vision
住民が環境意識を持って日々行動する
◾️Mission
ミクロネシアの環境啓発活動の向上

そして私が所属する連邦政府環境省としての
具体的な活動ミッションはこちら↓
「各4州の環境局が、効果的な環境啓発活動を
企画・実施できるようサポートすること」

このミッションに対する活動目標は主に4つ↓

◾️Objectives
①4州の啓発活動戦略を作成し、全体方針と活動の一貫性を確保する
②啓発企画ガイドラインを作り、教育者のアプローチ手段を充実させる
③ガイドライン研修を全州で実施し、教育者の企画能力を向上させる
④啓発活動を学校等で企画実施し、住民の環境意識を向上させる

活動イメージ図

この先は細かいアプローチの話なので割愛。
こんな感じで、配属されてからCPと一緒に
2年間の活動計画の擦り合わせをしてきました。

・配属先が求めていること
・私がやりたいこと
・私がやるべきこと
この擦り合わせを異国文化&英語で進めるのは
簡単ではなく、、これだけでも学びの宝庫でした。

思いつきで何かするのも良いかもだけど、
計画することで逆算することができ、
逆算することで優先順位ができ、
優先順位ができることで効率的に動ける。

配属スタート3ヶ月で、この点を
しっかり話し合えて良かった。

前職の営業経験が今に活きていると感じる。
感謝カンゲキ雨嵐い。

②突撃、乗り込み大作戦。

今回は、活動目標④↓
【学校やNGOと協力し環境啓発活動を企画実施する】
についての活動をお話しします。

事のはじめはオフィスにて、CPの一言。
「来週、反ポイ捨てワークショップがあるらしいよ」

え、まじ?

今まで会議や情報収集ばかりしていた私は
「これは何かかませるチャンス」と思い立ち、
そのワークショップ主催者の連絡先を入手し
「私にプレゼンの機会をください!」と伝え
見事30分の枠をゲット!

勢いって、だいじ。
まさに、突撃乗り込み大作戦。


しかし本番は4日後。
つまり準備期間3日。
何するかも決めてない。やばい。

でもやっと公の場での機会をゲットしたので、
「さてどんなおもろいことやってみよか〜」
とワクワクしながら爆速で企画を進めました。

本番前に、協力隊同期や配属先の同僚に
プレゼン練習をしてフィードバックを頂いた。
客観的なアドバイスって本当ありがたいし、
これを機に同僚たちとも距離が縮まって幸。

初日のオリエンテーション

このワークショップ概要はこんな感じ。
◾️主催者:環境系NGO
◾️テーマ:Anti-littering(反ポイ捨て)
◾️参加者:Youth 30名(18~35歳の若者)
◾️開催日:計4日(9:00~14:00)

4日間も。結構ちゃんとしてるやーつ。

私のプレゼンは初日の午後イチでした。

プレゼンテーマ
【なんでポイ捨てしないことが大切なの?】

この国にはポイ捨てがたくさんあるけど、
あからさまに堂々と捨てるする人はいない。
それは「ポイ捨ては良くない行為」という
負のイメージだけはあるからだと思う。
そうわかっていても、ポイ捨てしちゃう。

そこで私は、参加者たちに
「ポイ捨て行為の先に待ち受ける現実」
を伝え、考えてもらうことで、彼らが
「ポイ捨てをしないことの大切さ」を理解し、
それを他者にも伝えられるようになるのでは。
と思い、このテーマに決めました。


③結局、みんな同じ人間。

プレゼンといっても、
私が話してばかりでは何も面白くないので
特に下記ポイントを意識して実施しました。

前提【私自身がおもろいって思える内容】
1、参加者の感性を刺激しつづける
2、インプット<アウトプット
3、帰宅後も忘れない、印象的な時間にする

まず冒頭。
「はい皆さん、目を閉じて。
誰にも言わんから、しょーーーじきに、
今までポイ捨てしたことある人、挙手!!」

突然のノリにザワつく参加者たち。
でもみんな素直に目を閉じて、
恥ずかしげにも挙手してくれました。
(ほぼ8割くらい)

次に、
「ポイ捨てって悪い行為だと思う人ー!」
これは見事に全員挙手。
「ポイ捨ての悪影響、自分で言える人ー!」
これには半分以上手が下がる。

ここでポイ捨てについての動画↓を流し、
参加者に「ポイ捨てによる悪影響」を
動画からなるべく多く見つけるよう促す。

上映後、皆に意見を出してもらうと…

・動物がたくさん死ぬ
・生態系に影響する
・害虫が増えて病気が蔓延する
・水質汚染で私たちの食糧が汚染される
・美しい景観が汚れて観光にも影響する

思ったよりも色々な意見が出ました。
そして私のほうで、画像やデータをもとに
ポイ捨て被害についての補足情報を解説。

プラごみを餌と間違え窒息死したクジラ

↑この画像を見せた時、
まさにOMG!!!という衝撃的な表情と
「こんなのあり得ない」「酷すぎる」
と参加者同士で話し合っていて、やはり
視覚インパクトは効果的だなと感じました。

ここまででポイ捨ての悪影響を学んだので、
「じゃあ私たちの街はどうなん?」
てことで、私が事前に歩き回って撮影した
市内のポイ捨てスポットの写真を見せました。

人は自らの怠惰さ故にポイ捨てをする
ポイ捨てはさらなるポイ捨てを呼ぶ


ポイ捨てをなくすためには
いろいろなアプローチがあるけれど、
まず誰もが身近にできることは、
「面倒がらずにゴミ箱に捨てること」
「隣の人がポイ捨てしたら止めること」

ということで、最後に実践的な
ロールプレイの時間を組み込みました。

2人1組になる。
Aさんが実際にポイ捨てをして
Bさんが今日学んだポイ捨ての悪影響を
自分の言葉で相手に伝える、というシナリオ。

ローププレイのスクリプト


ただ見て聞くだけでは、
知識は自分のものにならない。

自分で解釈して、何度も言葉にすることで
知識は定着していくのだと思う。

ノリノリで演じてくれるダンディたち
なんかちょっと良い雰囲気の男女は
恥ずかしがりながらも。青春やん


想像以上に盛り上がったロールプレイ。
見ている私が一番おもろかった。笑

とまあそんなこんなで
あっという間に30分が過ぎました。

最後に、締めの言葉。

あなたが次にポイ捨てを見かけた時、
今日のロールプレイを思い出すはず。
何て声をかけたらいいか、わかっているはず。

あと必要なのは、声をかける勇気だけ。
簡単なことじゃないかもしれないけれど、
あなたの小さな勇気、小さな一歩が
何か大きな変化に繋がるかもしれない。

あなたたちがこの島の美しさを守る、
先駆者になっていくことを願います。

なんか格好良いこと言っちまったぜ。
て感じですが、何も考えずとも
自然に出てきた言葉でした。

みんなの心に響いていたら、いいな。



ということで、無事終了。
やってみた感想としては、
「結局、みんな同じ人間なんだな」
ということです。

相手がミクロネシア人であろうと、
使う言葉が英語であろうと、
人の感性を刺激することができれば
笑わせたり、驚かせたり、
興味を持たせたり、考えさせたりできる。

結局、みんな同じ人間。

この学びを実体験で得られたのは
とても貴重だと感じた。感謝。


④勇気、チャンスは逃さない。

今回のプレゼン/ワークショップに
私のCPは別件で参加できなかったので
後日レポートにまとめて共有すると

「あんたやるやん。これから
学校も巡回して啓発活動しようか!」

とハイテンションで言ってもらえて、
私が元々やりたいなーと思っていた
子供たちへの現場教育ができそうです。

この機会を逃していたら、
この話は持ち上がらなかったと思う。

チャンスを逃さず、勇気を出したことで
このプレゼンの機会が実現して、
また新たな機会に繋がった。

私の好きな言葉があります。

何かを変えたいなら、まず自分から始めなさい

マハトマ・ガンジー

自分のやりたいことが上手くいかない時、
その原因をすぐ周りの環境や人に探すのではなく
まず自分が変わることで解決できるんじゃないか。


そう思って、私は生きているつもりです。


そう思って、これからも生きていきたい。




ちなみに後日、
このワークショップの参加者の皆で
実際にポイ捨てエリアを清掃活動してきました。

みんなめっっちゃ一生懸命
とったどーーーーーーー


みんなでやるって、たのしい。
みんなでやるって、いいね。


これからもひぐちは、
ぼちぼちとがんばります。

ではまた。

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