運動とお腹のトラブル

運動中、特にランニングなどの上下動の動きが大きい長時間の運動で気分が悪くなったり、お腹が痛くなった経験がある人はいるかと思います。

運動中のお腹のトラブルはいろんな要因が絡んできますがトラブルの原因としてよく考えられる一つに運動前の食事があります。

それでは実際に運動をする何時間前に食事を済ませたほうがいいのでしょうか。
まず運動強度や何を食べるかで食事を済ませる適切な時間は変化します。
食物繊維、脂肪分を多く含んだ食べ物は消化に時間がかかるため少なくとも運動の2時間以上前には食べ終えたほうがいいです。しかし高い運動強度になると3-4時間は空けたほうが賢明です。

炭水化物は小腸での消化がメインとなり胃を通過するのが早くなります。しかし炭水化物の場合は糖質であるため血糖値が高くなります。上がった血糖値を調整するためインスリンというホルモンが食後に分泌されることで糖を筋肉、肝臓へと貯蔵します。このインスリンの分泌と共に運動を開始するとインスリンが血糖値を下げるのと同時に体はエネルギーを糖質から使うためさらに血糖値が下がりフラフラやめまいといった症状でやすくなります。
運動前に小腹がすきやすい人はあえて運動直前にバナナなどの軽食をとりインスリンが分泌される前に運動を行うことをお勧めします。

もちろんウォーキングなどの低強度の運動になれば上記のように過剰に心配する必要はありませんが、消化のスピードにも個人差があるため気分が悪くなったり、お腹が痛くなるなどの症状が出た際には食事のパターンを分析してみるのが一番いいかと思います。

きつい運動を行った際に気分が悪くなったりした経験もあるかと思います。食事とは別にもう一つ考えられる原因は運動強度が上がるほど酸素を配給するために血流が筋肉へ多く送られ、その分内蔵への血液量が著しく低下します。このため運動中は消化スピードも低下します。
運動を長期で続けている人は内蔵への血液量低下の割合をを抑えることができ、経験者が初心者にくらべてお腹のトラブルが少なくなる要因の一つとも考えられています。

食事のタイミングと同様に何を食べるかも大きく運動に影響を及ぼします。
お腹のトラブルに悩む人は一度ご自身のパターンを見直してみるといいかもしれません。

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