立憲民主党がボトムアップって本当なのか(2) -旧民主党系との比較ー党員募集を閉ざす立憲民主党の強い意志ー
前回は、立憲民主党が党幹部によるトップダウンの政党であることを明らかにした。党幹部が方針を決め、党幹部が候補者を擁立する。擁立した候補者が党幹部の決めた方針を反故にする。党幹部と候補者の委任関係にひびが入る。支持者を含む一般市民にはあずかり知らぬ幹部達の内輪の話だねという話であった。
今回は、他の政党と比較をしより性格を明らかにする
旧民主党系との比較ー党員募集を閉ざす立憲民主党の強い意志ー
旧民主党・旧民進党を継承するもう一つの政党、国民民主党。この党の構成員制度は旧民主党・旧民進党をそのまま継承している。構成員の資格は二つ「党員」と「サポーター」。
立憲民主党と異なり、党員も応募制。党員とサポーターの違いはよく分からないが、党の運営に参与できる範囲が大きいのだろうか。党員は党費とともに機関紙の代金も徴収されるようだ。
国民民主党のこだわりは、なんといっても代表選。党ができ落ち着いてくると真っ先に代表選を実施。立憲民主党とことなり党員とサポーターの代表選挙の投票権が規約上明記されており、民主的な決定プロセスの正統性を印象付けようと躍起になった。
党大会の規定については、ほぼ立憲民主党と同じである。「党所属国会議員(党籍を有し、政党助成法の届出において本党に所属している者を言う。以下、本規約及び各規則において同じ。)及び総務会が定める基準により県連ごとに選定された代議員」とのことなので、一般党員が代議員になる可能性はあるが、事実上、厳しいものかもしれない。
旧民主党は構成員の参加の権利に消極的な政党であった。これまでの政党政治の伝統を引き継ぐ形で党員になる門戸を維持し、代表選挙で正統性をアピールしてきた。立憲民主党は、建前とは言え旧民主党系に残っていた党決定に携わる代議員になる可能性を大きく削った。また、代表選挙も国民民主党のように重視しなかった。旧民主党系のやり方を踏襲しなかったことに、強い意志を感じる。
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