世界1位 | マサチューセッツ工科大学(MIT)ってどんな場所?~現役大学生のホンネ~

●マサチューセッツ工科大学(MIT)とは?

世界大学ランキングでは、堂々の第1位!
・科学・工学の分野で常に世界をリードし続け、ノーベル賞受賞者も長年に渡って数多く輩出(38人。東大は9人) 
・大学院生を入れても学生数は2200人程と少ない。教員は300人ほどと、生徒1人あたりの教員数が多く、少数精鋭の学生に対する手厚いサポートで結果を出す(東大は27000人)
・理系の大学ですが、男女比は5:5程度


● 専攻分野

・建築および都市計画・地域計画
・工学(5~6割の学生が工学専攻)
・人文科学・社会科学
・経営学
・理学


●MITの合格率とは?

・世界中から選りすぐられた若き才能が集う。合格率は約8%程度
・その中で留学生の割合は9%〜10%程度。毎年4,000人以上が出願する留学希望者の中から合格するのは150人以下。
・90カ国以上から集まる留学生の出身国は中国、韓国、タイが多く、日本人留学生は少ない。


●MITはあなたにとってどんな場所?(現役生にインタビュー!)

☆MITに感じること:とても大変だがその価値に溢れた場所!

D: 「MITの学生でいるのは本当に大変なことです。でも、とても楽しいんです。MITの学生であることで、さまざまな経験をすることができるからです。
時には、朝4時まで学生会館で 学生会館で朝4時まで友人と過ごすこともあります。時には IHOP(アメリカの朝食レストラン)へ即席で出かけることも。そして時には、研究室で考えを爆発させることもあります。本当に何でもありだと思います。」

J:「MITは、無限の機会、素晴らしい仲間、そして最高品質の学問が得られる場所です。仕事はやりがいがあり、時には圧倒されることもありますが、その分、卒業後に遭遇するすべてのことが比較にならないほど簡単に感じられます。これから入学される方には、MITに入学する前に自分の価値観についてよく考えてみることをお勧めします。自分のやりたいこと・価値観と、要求される学問のバランスに問題がある場合、ここでは簡単に病気になることができます。友人との付き合い、宿題の息抜き、そして健康管理は、この学校で楽しく充実した時間を過ごすための鍵です。

※「仕事」は「work」を直訳しています。勉強や研究、本当の仕事など、学生としての活動をひっくるめた言い方とご理解ください。以下の「仕事」も同様です。

N:「MITは、非常に厳しい学問、優秀な学生層(全米で最も賢く聡明な学生)、卒業後のネットワーク形成の可能性など、素晴らしい学校です。コースは難しいですが、学校は将来研究をするための準備・個人的なニーズに関して素晴らしいサポートをしてくれます。欠点は、他の科目を犠牲にして科学と工学に高い焦点を当てていることで、これはあなたが主題に深く興味を持っていない場合、あなたを惨めにさせる場所です。」

B:「MITは、もしあなたがチャレンジ精神旺盛で、STEM(科学・技術・工学・数学)、経済学、建築に興味があるのなら、素晴らしい場所だと思います。ほとんどの学生は、自分の分野や研究だけでなく、他の多くのアイデアや活動にも興味を持っています。特に、自分から率先して物事を探していくようなクリエイティブで知的な学生には、非常に協力的な大学です。学部の文化は、ほとんどが非常に協力的で、熾烈な競争はありません(少なくとも私の学部では)。仕事量も文化もかなり激しいので、誰にでも合うというわけではありませんが、私や私の友人の多くはMITで成功を収めました。」

R:「MITに通うことは、私の人生の中で最も困難で、最も影響を受けたことでした。毎日、目が覚めると、やらなければならないことが山ほどあるように感じます。
学生団体、クラブ、スポーツ、専門学会、研究の機会が(学部生であっても)何百も何千もあるのです。
機会を制限するのは、それをどう利用するか、そして健康的なライフスタイルを維持するためにどれだけのことを引き受けることができるかということだけです。学校全体が信じられないほど包括的で協力的で、非常に困難なコースワークや要求に対処しながらも、想像できる限り最も価値のある、やりがいのある経験です」

J:「MITは、知能が重要視されない場所です。知性は、あなたの性格的な特徴ではありません。
大学入学前は、誰もが私を賢い女の子だと知っていました。
大学卒業後は、特にMITの学位を取得すると、誰もが私の知性を知るようになります。
だから、この4年間は、知性が決定的な特徴ではなく、重要でもない場所で過ごすことが、私にとってとても重要なのです。そのおかげで、人間的に成長できたと思うので、とても感謝しています。
もちろん、学生としての成長もありますが、人間としての成長も本当に大切なことです。
同じ志を持つ人たちと経験を共有し、生涯の家族と呼べるような友人たちのコミュニティーに囲まれることで、MITは私を完全な人間にしてくれるのです。」


☆MIT生のリアル:「よくある一日のスケジュール」を聞いてみました!

【MIT生の一般的な一日】
<9:50> 
起床、ダッシュで教室へ移動
<10:00~17:00>
授業に出る・テストを受ける・プリントアウトをする・プロジェクトをする・オフィスアワー(学生が教員に会って相談できる時間)に行く
<17:00~19:00>
大学・ダンス、オーケストラ、バンドの練習・新聞、写真、チョコレート科学、文化、ロボット製作クラブのミーティング・研究顧問と必死に研究結果について話し合う。
<19:00~19:15>
夜ご飯を急いで食べる 
<19:15~24:00>
スタートアップで働く、オープンソースプロジェクト(エンジニアとしての活動)、ルービックキューブを解く、友達と何かを作る、絵を描く、小説を書く、ネットで見つけた面白い論文を読む、などで仕事を先延ばしにする。
<24:00>
仕事を始めなければならないことに気づく。
<24:00~4:00>
テスト勉強・論文執筆・プロジェクト
→午前4時〜午前10時50分まで睡眠(寝坊)

【こんな日もある】
「明日は試験が3つある。徹夜」
「今週は中間テストが2つと試験が4つある。徹夜」
「実験結果が台無しになった。徹夜」

※もっと簡単な授業を受けるという選択肢もありますが、難しい授業の方がずっと楽しいそうです。
※今回インタビューした方はユーモアのある方でしたが、ハードで充実した学生生活が伝わってきますね!


☆MIT生のリアル:朝は日本の大学生と変わらない!

D:「通常、午前中はその日に何をしなければならないか、研究室での目標は何か、その日の授業は何か、会議は何かなど考えます。基本的に、ToDoリストを見ながら、やらなければならないことを考えます。」

J:「朝、支度をしているとき。宿題は全部やったかな?と不安になります。持ち物については、以前は5〜6冊のノートを持ち歩いていました。今はデジタル時代ですから、iPadとノートパソコン、それに必要な充電器だけを持っていきます。」

B:「学校までの主な移動手段は寮からの歩きです。一番便利な方法です。走るのも好きなので、遅刻しそうなときは、教室まで走ってもいいんです。あとは、MITが運営するシャトルバスを利用することもできます。」


☆MIT生のリアル:キャンパスは超充実!

B:「MITのキャンパスは、非常に凝縮されています。キャンパスが大きくないので、友人と頻繁に会い、コミュニティが広がっていくのが良いところです。私はMITのキャンパスが大好きです。キャンパスにいることは、バーチャルとは違うんです。MITのキャンパスにいるときは、少し圧倒されるかもしれません。歴史上の偉人たちが歩いているようなものです。授業に行くとき。パーティに行くとき。そのような環境が”日常”なのです。そして、もしかしたら、あなたも今偉大な頭脳の一人かもしれません。」


☆MIT生のリアル:授業はハード!

B:「MITでの学問的な経験は、消火用ホースのようだと言われます(次々に押し寄せてくる)。MITの学問的な経験を総括すると、やりがいがあると同時に、非常に難しいものです。クラスの人数は、50名から100名程度のクラスがほとんどです。

J:「勉強という点では、コンピューターサイエンスの勉強はとても大変だと思います。だから、普段は練習問題をたくさん解いて、研究室の復習をしています。私はiPadをよく使っています。デジタルでメモを記録できるようになったことで、より整理整頓ができるようになったと思います。特に試験のあるクラスでは、試験の前に、これまでのノートの内容やこれまでに入手した教材をすべて統合して、自分用の学習ガイドを作るという方法をとっています。」

R:「特に地球科学に携わる者として、実体験をすることはとても重要です。本だけでは地質学は学べません。実際にサンプルを手に取ってみなければなりません。硬度を測ることも必要です。そして、手持ちのレンズで観察しなければなりません。さらに実際に現場に行って、すべてを元の環境で見てみなければならないのです。このような実践的な学習が、最も重要な部分であると思います。」

☆MIT生のリアル:授業後のリフレッシュも大切!

J:「実は、授業の後にジムに行くのが楽しみで、それが私の背中を押してくれるんです。私はMITに来たとき、単重の持ち上げ方を知りませんでした。MITの体育の授業で「女性のためのウェイトリフティング入門」のクラスを取りました。それがきっかけで、ウェイトリフティングについてもっと学び、フィットネスと健康についてもっと勉強するようになりました。そして、今では毎日の日課になっています。週に6日通っています。それなしには一日も過ごせません。」

N:「5時に授業が終わると、ジムに行くんですよ。睡眠、運動、正しい食生活を一度止めてしまうと、すべてがスパイラルに陥ってしまいます。ですから、フィットネスの習慣を身につけ、健康を維持することはとても大切だと思います。
ワークアウトの後は、ご褒美にヘルシーな食事を自分で作るのが好きです。コストコの卵白と、コストコのカリフラワーライスがお気に入りです。それを炒め合わせ、おいしい料理に仕上げると、運動した後の満腹感が得られるんです。
そして、夜の楽しみは、ナイトランです。夜のボストンはとても美しいのです。街の明かりがきれいなんです。夜の川沿いを走るのは、一日の疲れを癒すのに非常にいい方法です。」

R:「私は、クリエイティブな活動を続けることを心がけています。中学1年生のときに初めてギターを習いましたが、大学に入ってから再びギターを弾くようになりました。ギターを弾くと、とてもリラックスできるんです。とても安らかな気持ちになれるんです。自分の技術が向上していくのを見るのは、とてもエキサイティングなことだと思います。MITの学生は皆、学業以外の趣味を持っていると思うので、それを楽しんでいます。」

D:「私はいつも、インターネットをスクロールすることでリラックスしています。インスタグラムやフェイスブックでは、ネタ動画を見る時間が少し長いかもしれません。また、YouTubeの旅行ビデオを見るようにしています。時々、旅行に行っていて、自分の課題を気にすることなく過ごしているところを想像します。」

 B:「ボストンには楽しいこと、面白いことがたくさんあります。コンサートに行く人も結構いるような気がします。私もフェンウェイパークで開催されたマルーン5のコンサートに行きました。アダム・レヴィーンが大勢の観客の前で歌っているのを聴いて、とてもいい経験になりました。その中で特に印象に残ったのは、音楽の背後にある文化です。ボストンにはたくさんの文化があり、楽しいことがたくさんあります。」


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