スーパーカミオカンデのタンクの中を見てきたお話 その3
みんな大好きスーパーカミオカンデちゃん、2018年に12年ぶりにタンクを開けた際にその中を見学させていただいたときのお話のその3です。
今記事のスーパーカミオカンデに関する写真の転載は特にダメです。
前回までのあらすじ
いつもは水で一杯になっているスーパーカミオカンデちゃんのタンク、新しい実験をするために一度水を抜いてメンテナンスをすることになりました。普段見ることができないタンクの中を見ることができる絶好のチャンス!ということで、半分くらいまで水の抜けたタンクの中でいろいろ素敵なものを見てきました。
そんな素敵なタンク中を見てから2か月後の2018年9月、あらためて岐阜県飛騨市神岡町に向かいました。いよいよタンクの水抜きが終わったため、改めてタンクの中を見せていただくためです。
さらなるパワーアップのため、いったん水を抜いて修理・改良を行なっていたスーパーカミオカンデちゃん。2018年7月の時点ではタンクの半分に水が入っている状態でしたが9月には排水が終わり、タンクの中がからっぽになりました。
この状態で外タンク底面の補修・配管作業や内タンク底面のフォトマルくんの点検・交換を行うわけです。
前回のアクセス口、タンクの上部の穴からタンクの中身を眺めてみると、水がなくなっていて底面のフォトマルくんが丸見えになっているのがわかります。
本来はここから前回のようにゴンドラを使ってタンクの内部にアクセスするのですが、今回はもうひとつの入り口、タンクの横にある斜坑を降りた先のタンク側面の穴からのアクセスさせていただくことになりました。
スーパーカミオカンデのまわりをグルッと回りながら降りていく斜坑の先には、底に直接アクセスできる入り口があるのです。
普段は水没している光源がまったくないまっくらな世界に、スーパーカミオカンデのタンクへアクセスするためのフタがありました。
作業中の時期にはこのフタの部分に小さな小屋を設置していました。タンクの中の空気はできる限り綺麗に保っておきたいため、この小屋の中でクリーンスーツに着替えてタンク内にアクセスするわけです。
このフタの向こう側がスーパーカミオカンデのタンクなのです。
pull up to open いってきます!
トンネルを入っていく様子は動画でどうぞ。
これがスーパーカミオカンデのタンクの底です。結構広い空間。
床のステンレスが外側のタンクの底、上面の白いカバーの向こう側にフォトマルくんと内側のタンクがあります。
上を見上げると、外タンク用のフォトマルくんもついています。これを使って、外から飛んでくる宇宙線などのノイズを取り除きます。
左から反電子ニュートリノくん、ひっぐすたん、電子ニュートリノくん。
続きはまた後半に。
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