歴史篇4『三崎書房時代』
三崎書房に入って、すぐに「エロチカ」編集部に配属――というのが甘い考えだったいうのは、「淑女篇2 北国のお尻」で書いた。
まずは本の流通を知りなさい、というので営業に配属され、毎日が倉庫の整理や取り次ぎへの納本、時々書店周りという感じで過ぎていく。しばらくすると、このまま営業部で飼い殺しにされるのではないか? そう言えば面接の時、車の運転ができるか、しつこく聞かれたけど編集には車は必要ではないのにな、と疑心暗鬼さえ湧いてきた。
一番こたえたのは、収入だった。なにしろ大学時