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「罪の声」に耳を傾けて

「罪の声」公開初日の朝、大好きな源さんが出てるわ、脚本はあの野木さんだわ、原作が私が以前読んで非常に面白かった「騙し絵の牙」と同じ塩田さんが原作者というわけで、ふらっと映画館へ。


これを観終わった瞬間思ったこと。

オチが弱いなぁ。

関西人であるが故に、オチはもっと驚くようなものが良かったと。

しかし、この感想は私によりすぐ訂正した。

待てよ、このお話に盛大なオチはいるのか?

何故私はオチを求めているのか?

俳優陣たちの関西弁に影響されて、関西の人間の思想になってしまっただけでは?

邦画としてはかなり長い映画だったので、分かりやすい結末でスッキリしたかっただけだった。

このお話のポイントは罪の声に耳を傾けること。

そして、お話をより一層明白にするキャスト陣の名演技。

主演の星野源さん、小栗旬さんは制作スタッフ陣がこの2人にハマるとインタビューなどで言ってた通り、そのまんまな感じがした。

私が住んでる京都で今も曽根俊也がテーラーを営み、大阪では阿久津英士が新聞記者をしているのではないかと錯覚させるほど。

ただ、この作品、私が演技に引き込まれたのは主演のお2人以上に周りの俳優たちだ。

特にグッとくるのは生島総一郎を演じる宇野祥平さんと生島望を演じる原菜乃華ちゃん。

原菜乃花ちゃんは以前にみたことがあり、その時から感心していたのだが、今回の役でも犯罪の脅迫テープに使われた子どもの一人のという難しい役を見事に演じ切っていた。

宇野祥平さんは、旬くん演じる阿久津と源さん演じる曽根さんに過去のことを語る場面が特に素晴らしかった。

公開から約1か月がたってしまったが、また観たくなってきた。

人として忘れてはいけないことが描かれているこの映画をまた振り返ってみたい。