31 Ben E. King ☆ Stand By Me

【MY FAVORITE SONGS 31(私は音楽でできている)】
 
 ジョン・レノンの「Stand By Me」も大好きな曲ですが、Ben E. Kingの「Stand By Me」は、私にとって別格のFAVORITE SONGです。

 それはやっぱり映画の存在が大きいと思います。スティーブン・キング原作の映画『Stand By Me』は、少年時代の仲間意識や冒険心、背伸びや競争心、切なさや不安を叙事詩のように描いた名作です。もう2度と戻ってこない時代、米国の豊かさを感じる田舎町の少年たちを描いていますが、普遍性ももった作品だと思います。

 こういう映画を見ると、私は、子ども時代、少年期というのは、大人の世界とはまた別個のある完成をみる、一つの完結した時期なのではないかと思います。そこにとても魅力を感じます。

 4人の主人公の中でも存在感を示したリヴァー・フェニックスが23歳で夭折したので、尚更この映画は子どもの時代の輝きを閉じ込めた珠玉の作品として扱われるようになった気がします。リヴァー・フェニックスの生い立ちの厳しさを知ったりすると、なおさら喪失感が募ります。

 そして、何といってもBen E. Kingの「Stand By Me」の素晴らしさです。映画との間に四半世紀の時間の隔たりがあるのに、まるでこの映画のために書き下ろされた曲のような一体感があります。Ben E. Kingの歌声も一つの楽器ですし、ウッドベースがお腹から響き、ギロがリズムをもたらし、バイオリンのストリングスが奏でます。ベストのアレンジ、ベストの1曲だと思います。

 何度も映画を見たせいもありますが、どこかからBen E. Kingの「Stand By Me」が聞こえてくると、私の脳裏に浮かぶのは、4人の少年が線路を歩く姿です。

応援よろしくお願い致します。