雑煮に正解はない(笑)
湘南で生まれ育ち僕が五代目、なのでまあこのあたりの家というのは間違っていないともう。うちの雑煮は鰹出汁ではあるけれど鶏肉が入り里芋が入り、焼いた角餅に薄く切ってさっと湯がいた大根が上に乗る、三つ葉も散らす、という雑煮なんだけど。子供のころからそれを食べて育ったからある年に東京の叔母の家で雑煮を食べて全然違うので驚いたことがあった。
東京の古い町並みのあるエリア、姑さんがなかなか粋な方だったのだけど古き良き江戸っ子だったので雑煮もまさに江戸前、具は餅と青菜のみ。そっけないくらいシンプルな雑煮で(笑) うちもシンプルなほうだと思っていたけどあれにはかなわない。
後に仙台で暮らしていて東北の雑煮がまた全然違う事を実感したのだった。
ただ生の魚を使う雑煮は作り手が下手だと壊滅的に不味い・・・
地方差、というのは恐ろしいもので後に北海道だの四国だのあちこちで年を越した結果としてどこも違う、作り手によっても違う、同じものはなかなかない、という事なんだろうね。
だから江戸前の餅と青菜だけ、はかなり貴重なのかもしれない。
で、今年の我が家の雑煮。我が家というか私の、なのだけれど
カツオとこぶの出汁、に干しシイタケの出汁も少し入れた。
具は鶏のささ身に軽い下味をつけて葛をうって湯がいたものと
シイタケの旨煮、里芋の旨煮、これは別々に炊いた。焼いた餅に三つ葉、
薄切りの人参と蕪も入れてみた。かまぼこ薄切りと飾りのナルトも入れた。
仕上げに削り節も入れたので見た目はちょっと繊細さは無いけれど
意外と具沢山になった。まあ具沢山だから味はソコソコいい。
他にお節がある訳でもないのだが朝飯だからこの程度でいいだろう。
塗り物のお椀では小さいので生まれて初めて雑煮を丼に盛った。
これはこれで悪くない気がするな。
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