5.9.24 ノースロンドンダービー

スパーズはペリシッチがACLの怪我をしてしまった。ベンタンクール、ロチェルソ、セセニョン、ブライアンヒルも不在

アーセナルはパーティが不在。マルティネッリは間に合うか微妙らしい。

お互いに強い状況でのダービーってあんまりなかった気がする。アーセナルはミッドウィークにCLがあって、それにガチメンが出ていたから日程的には不利

スパーズのBJとアーセナルのファビオビエイラがわからない。エンケティアもどんな選手なのかよく知らない

試合開始

スパーズのボール保持はSBが内側に入る235ベース。対してアーセナルのプレッシングは442ベースからのマンツーマン。アンカーにはCHのヴィエイラを、IHのサールにはガブリエウをそれぞれ縦ズレさせて当ててきた

アンカーは後ろの選手が潰してくれるという約束になっているアーセナルは、FWとトップ下ウーデゴールがボールホルダーのCBやキーパーに対して、背後をそこまで気にせずに寄せられる

スパーズは、サールが右IHの位置から右SBの位置に降りてボールを引き出すのが、いつもならビルドアップの出口の一つになっていそう。でもアーセナルはガブリエウがリスクを負って、降りるサールに食らいついた。マディソンが気持ち降りるみたいな動きもあったけど、これはライスやマークの受け渡しで抑えられていた。マークを外せず、かつボールホルダーに圧をかけられ続けているスパーズは、ビルドアップの出口を失っていた

正直、スパーズはロングボールを送れば前線は3vs3か4vs4になっているから割の良い勝負ができるのではと思った。でもこの試合はそれで良くても、長期的にはあんまりそうしちゃいけないから今日もあんまりやらないんだろうと思った

ウドジェが低めにいてヴィエイラがマークできないときは、アーセナルは2トップでCB2枚とアンカーを見る

状況によってはガヴリエウが出られず、サールがビルドアップの出口になりそうな場面もあった。でもジェズスが遅れつつもスライドして対応していた

てかアーセナルは1度プレッシングを外されても、FWとウーデゴールがプレスバックしてくるから、ボールをすぐに前に持って行けないと、スパーズはまたCBやキーパーからビルドアップをやり直す羽目になる

14分にウドジェにイエロー。きつい

サカは凄い

スパーズはビルドアップが成功はしてないんだけど、ある程度ボールを保持することには成功している。うまくいっていないけど、それでもなかなか最後まで蹴らないから、その分アーセナルがボールを保持する機会は失われてる。アーセナルのビルドアップに対しても、スパーズは完璧じゃないにせよじっくり持たれはしない程度にハイプレスをかけられている

状況次第でライスがマディソンを放置して縦ズレしてくるの凄い。ちゃんとしてる

ワンチャン股抜きか何かを狙ったクルゼフスキがロストしてしまい、そこからカウンターを打たれて25分に失点。周りにカバーできる味方があまりいない状況でのロストだったから、一気にボールを運ばれ、ゴール前を固めざるを得なかった。中を固めた分サイドのサカにスペースがあった。そこにホワイトのオーバーラップがあって、ほぼ初タッグだったブレナンジョンソンとウドジェは上手く受け渡しができなかった。OGだったけど、サカにあそこからフリーで打たせたらほとんど失点するものだと思う

アーセナルのビルドアップはホワイトが右CB、ジンチェンコが右CHに入るような3-2の形。スパーズは4141をベースに、ソンがサイドを限定、SHが縦ズレしてサイドのCBに当たり、2CHはそれぞれIHや逆サイドのSHがマークする
そうなるとボールはキーパーかSHに渡ることが多いんだけど、サカにボールが入ったときにウーデゴールが前方に抜けることで、アンカーのビスマをどけてサカがカットインするための広いスペースを中盤に作っていた

サールがあんまり早くSBの位置に降りると、サールにジンチェンコがマークして、(画面外だから見えないけど)クルゼフスキにガブリエウがマークしてるっぽい。一周回って割と普通になる

31分にマディソンがロストしてピンチ。降りるマディソンのマークを、ライスからジェズスに受け渡したからマディソンのミスを突けた。後ろにいて状況がわかるライスが、元々のマーカーのポロについて行くか、降りるマディソンを抑えるかで一瞬対応を迷ったジェズスに対して「行け」って指示を出していてすばらしい。ちゃんとしてる

スパーズがビルドアップで奪われたけど即奪い返してカウンター、決まりそうだってけどラヤが止めた。ラムズデールも拍手。狙い通り奪い返した!という訳ではなさそうだった

アーセナルはミドルプレスでは、ゴールが近くてCBを出張させづらいから、ハイプレス程の強度は出せない。スパーズはアンカーやらHSやらで上手く前を向いて、それなりに攻撃できそうな感じがする

アーセナルのプレッシングの形が整っていない状況があって、マディソンがフリーで前を向けた。そんでなんやかんやあってマディソンが上手いことやってソンが決めて1-1。どっちもめっちゃうまいわ

40分以降もスパーズはハイプレスでアーセナルに蹴らせているけど、アーセナルはちょっとハイプレスの継続が難しそう。単にマディソンが降りてフリーになったり、マディソンが降りた上でビスマと連携したりして、ハイプレスされても交わしたりしていた

ポロのHSに潜る動きうめぇ

サールとビスマにイエロー これはつらい

前半終了

アーセナルは、保持はできないけど攻撃はできてるという状況をなのが難しい。保持率はここまでアーセナル40:スパーズ60。狙い通りだけど狙い通りじゃない感じ。前半の終盤もそうだったけど、今はハイプレスが上手くいっていても、ミッドウィークもあったし、相手の交代策や何かしらの変化によってどこかで失敗や破綻が発生するのではという不安が残りそう

スパーズも、どこかでビルドアップ中にやらかして0-2にされてゲームが終わるのではという不安はあると思うけど、もうその点については腹を括ってるのかもしれない

後半

アーセナルがまさかのCH2枚替え。ファビオヴィエイラとライス→ハヴァーツとジョルジーニョ。ライスは負傷らしいくて、ヴィエイラはわからない。前半に痛めてピッチ外にいたシーンがあったけど負傷なのかなと思ったけど、戦術的な理由らしい

前半はハイプレスが多くてあんまりなかったけど、後半はスローインやカウンターを開始点にしたミドルゾーンの攻防が出てきた

ハヴァーツがサイドに開いたりウーデゴールが降りたりして捕まえにくい

アーセナルは一度ミドルゾーンまで持ち込めば、あとはサカがズルズル運んで相手を押し込むのができて強い。サカがズルズル運んで獲得したCKから、ロメロに不運なハンドがあってPK。サカが真ん中に決めて1-2

ジョルジーニョがやらかして2-2

得点やら負傷やらで62分になってようやく後半が始まった感じがする

アーセナルは後半、ビルドアップ時にウーデゴールが降りてくるようになった。前半のアーセナルは、5枚(2CB+絞った右SB+内側のジンチェンコ+CH1枚)でビルドアップをしていたんだけど、後半はそこをベースに、①ウーデゴールが降りる、②ホワイトが開く、③サカが絞るのギミックが出てきた

前半のスパーズはプレスを成立させられたけど、後半はギミックに対応するために人を動かされてプレスができなかったり、枚数が同じでもそもそもボールの扱いがめっちゃ上手いウーデゴールがビルドアップに参加していたりということで、プレスをはめにくくなった

あと右CBの位置に左利きが降りてくるのがやっかいで、右利きがいるときよりも内側を切りにくくなってしまった。サイドを変えられると寄せが間に合いにくいし、そもそも前半は基本放置でよかった逆サイドのCBを気にしないといけなくなった

マディソンはビスマに対して、降りるウーデゴールについて来いと指示してるけど、ウーデゴールが降りるとサカが絞ってホワイトが上がるから、ビスマがウーデゴールについて行ったとしても、ホワイトを放置できないSHのソロモンが下がってしまって、結局CBが捕まらなくなってしまった

ソンが左右を切れず、マディソンがアンカーを潰せなかった場面の後に、それと関係するかはともかくその2人がリシャルリソン・ホイビュアと交代
スパーズの非保持が442から4141っぽく変わった。リシャでサイドを限定して、あとはボールホルダーにIHを出す、自陣では451で固める形。攻撃力やハイプレス能力は減ったけど、ミドルゾーンや自陣での安定感は増した

そんな感じで後半はビルドアップをいじったアーセナルの方が少し優勢だった気がした。スパーズもビスマ、マディソン、クルゼフスキが気合いである程度どうにかしていたけど、ソンが同点ゴールを決めた場面以外に決定機はなかったと思う。決定機が作れなかったのはアーセナルも同じなんだけど、スパーズが451になった以降の終盤15〜20分はCK中心に畳み掛けたりしていた

面白い試合だったけど、お互いに我慢な状況が多くて大変そうだった