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ピノッキオ

小学5年生の頃、友人のN君と川崎のチネチッタに2人で映画を観に行くことになった。初めて子どもだけで観に行った映画。ロベルトベニーニの「ピノッキオ」。これといって観たい映画も無かったのだが、当時の自分たちでも理解できそうな、でも決してアニメ映画や特撮映画ではなく、なんとなくちょっと背伸びして見えるような映画。ということで多分選んだんだと思う。とにかくすげーつまんなかった。それ以来見返してないから今観たらまさかの面白いのかもしれないけど...。。映画が終わってさあ帰ろうかと銀柳街近くを歩いていたところ、中学生くらいの2人組に絡まれた。何見てんだよだったか、金よこせよだったかイマイチ覚えてないけど。あ、絡まれたなと思った瞬間にN君は猛ダッシュで逃げた。完全に取り残された僕は、すいません。とかなんとかいって難を逃れたものの、結局そのまま電車で1人で帰る羽目になった。とてつもなく心細かった。多分親にはN君に置いていかれたとも、映画はクソつまらなかったとも話さず、無事に人生初の子どもだけでの映画鑑賞は済んだ程で過ごしてたと思う。N君は後日学校で逃げるが勝ちだと言っていた。そんな想い出。

2003年3月21日公開
監督:ロベルト・ベニーニ
主演:ロベルト・ベニーニ


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