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春の朝 二匹の蝶は 水の上 散歩道 わたしの一歩は 土の上 同じ速度で流れる時間 シンクロし…
浜辺に星屑が流れ着き 波は夜空に寄せては返す 静かに 静かに 弟と喧嘩して泣いていた ひと…
篝火から立ち昇る 紅い火の粉は 無数の蛍 死に場所を求め 漆黒を這いずる 哀しい光 今宵…
When the smell of the wind started to change, A lonely philosopher cried like a fallen …
これは夜明けか、日没か 疾走する脱線列車 立ち昇る黒煙を掻き消す 季節外れの冷たい風 凍え…
小さな種は 土の中で ゆっくりと眠り 時がくれば 静かに 世界と出逢う それが どこであろう…
何も言わず そこに在る 過去という名の一粒の種 土地に根差した風を受け 月を見上げた痕跡もない 意味も 善悪も 是非も 有無も 何ひとつ 訊ねもせず 答えもせず そこに在る 一瞬を生きた永遠 永遠に溶けた一瞬 千手観音は静かに佇む