全体主義と悪の凡庸さ
今、大きな戦争が起きている。
世界中で他にも色んな問題が起きているが、これについて思うことを書く。
生物は個でできることは限られている。人間はその中でも社会的な存在だ。
社会を作り、社会を尊重している。悪いことではないと思う。
ただ、社会が大きくなりすぎると、個人では考えが及ばなくなる。
戦争に関わっているのは誰か。指導者か、戦闘員か、武器工場従業員か、実際に殺戮を指示をしている人か。人々の大半は極悪人ではない。ただ、組織のルールに従って仕事をしているだけだ。そのなにげない行動が、大きな悪を生み出している。悪とは凡庸なものだ。
一度、社会として方針が決まると、人はそれに従ってしまいがちだ。反抗すれば、社会の動きはスムーズでなくなり、自らの社会的立場を悪くするから。
自らを守るために、自らを捨て、考えてることをやめてしまう。小さな流れ作業の積み重ねが、結果として大きな悪を生み出してしまう。大きくなってしまった流れは、簡単に止めることはできない。
人間は社会的な生き物である。大小の社会の中で生きるもの。ただ、社会の方針を信じて、考えることはやめたくない。
少なくとも表面だけを見て安易に批判する人間ではありたくない。
参考 全体主義の起源 ハンナアーレント
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