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冷えとりQ&A

冷えとりをはじめると、「こういうときはどうしているんだろう?」とか、続けることであらわれる変化のことなど、「誰かに質問したい!」という瞬間がやってくることも。基本は、進藤義晴さん、進藤幸恵さんの著書を何度も読み直すことで解決するはずですが、ここでは、冷えとりを続けていてよく質問されるものを集めてご紹介したいと思います。参考になったらうれしいです。

Q1
靴下の重ねばきを快適にするために、靴下選びのポイントはありますか?

A1
冷えとりの大原則は「頭寒足熱」のほかに、「しめつけない」があります。皮膚や関節からの排毒を抑えず、どんどん外に出すためです。
靴下をお選びになるポイントは、しめつけない、ゆるゆるしたはき心地のものをお選びになることです。ゆるい靴下を重ねばきすることで、快適なはき心地が感じられると思います。
また天然繊維100%のものがおすすめです。肌にあたる部分は絹をお選びになるとさらに快適さが増すはずです。
冷えとり健康法では、1枚目を絹の5本指、2枚目を綿(ウールやリネン)などの5本指、3枚目を絹の先丸、4枚目を綿(ウールやリネン)などの先丸ソックスにすることをおすすめしています。5枚目以降も、綿(またはウールやリネン)、絹、を重ねていきます。

Q2
靴下を脱いでしまうのですが?

A2
足が靴下にしめつけられていませんか? しめつけ感がある靴下は、足元をあたためる前に血流を悪くしてしまう可能性があります。心地よいと感じる靴下をお選びください。
またもうひとつ考えられるのは、「冷えのぼせ」状態になっているかもしれないということです。「冷えのぼせ」とは、気と血が循環していないために、下半身が冷えて、上半身(特に、頭)が熱い状態。上半身が熱いから「冷え」を「冷え」として感じられなくなっているかもしれません。
上半身と下半身だけでなく、内側が冷えて外側が熱くなっている場合も、「ほてり」といって冷えを感じにくい状態です。暑がりで汗をいつもかいている、顔が火照っている、そして靴下をすぐに脱いでしまうというのは、実は、「冷え」が潜んでいる可能性が大なのです。
「頭寒足熱」で、しっかり内側からあたためることで、のぼせやほてりの熱さを感じなくなります。

Q3
靴下がぶかぶかで大きく感じます。はきかたのコツはありますか?

A3
一番外側に、しめつけすぎない範囲で、フィット感のある靴下をはいてみてください。ほかに、もっとたくさん靴下を重ねる、靴下の間にレギンスやレッグウォーマーをはさむと、ずれを感じにくくなります。

Q4
内側絹、外側綿などの2重構造の靴下やインナーがありますが、絹100%のものと比べて毒出し効果は弱まるのでしょうか?

A4
冷えとりを開発された進藤義晴さんは、絹100%の素材が直接肌にあたる着方をおすすめしています。また、1枚ずつ、うすくて軽い素材を「重ねる」ことが、行為としても重要だということです。さらに、重ねることで、空気を含んだ布が心地よいあたたかさを感じさせてくれます。しかし、あくまで、心地よいことを基準にお選びください。

Q5
はらまきはしたほうがよい?

A5
最もあたためる必要があるのは足元です。足元は1年中真冬なみにあたためます。まずは下半身からあたため、心地よいと感じるなら、はらまきもお好みで取り入れてください。なお、寒い冬などは、背中の下部をあたためることもおすすめです。

Q6
靴下は、洗濯機で洗っても大丈夫?

A6
ネットに入れて、中性洗剤で洗ってください。(ネットに入れずにほかのものと一緒に洗うかたもたくさんいらっしゃいます)。洗濯機で洗うのが心配であれば、手洗いもおすすめです。また、絹の素材は風通しのよい日陰に干すことで、毒が抜けるといわれています。ご自身のタイミングで洗ってください。

Q7
帽子はかぶってもいいですか?

A7
頭は風通しをよくしておきたいので、何もかぶらないほうがよいですが、かぶるなら麦わら帽子など通気性のよい天然素材のものを選んでください。日よけのためだったら、晴雨兼用の折りたたみ傘がおすすめです!

Q8
ずばり、冷えとりスタイルのポイントは?

A8
下半身は厚く、上半身は薄くすることです! 「頭寒足熱」を意識して、下半身をぶ厚くすることは守られても、上半身を薄着にすることを忘れがちです。一番肝心なのは、「上半身と下半身の温度差をなくすこと」。服選びは、天然素材・ふんわり・ゆったりがキーワード。風通しのよいコットンワンピースや、しめつけないチュニックなど、冷えとりスタイルにぴったりです。

Q9
猛暑など、どうしても暑いときはどうしたらいいですか?

A9
右手首を冷やしてください。頭、首、手首は、一年中涼しくしておくといい場所ですが、とても暑い日には、特に右手首を冷やして。絹の布を濡らして巻くと、乾くときに水分が蒸発して涼しくなります。長く外にいる必要があるときなどに、ぜひお試しください。ただし、下半身、特に足首から下は、真夏でもしっかり靴下の重ねばきをすることをおすすめします。

Q10
たまにはスカートやハーフパンツなどのファッションもたのしみたいです!

A10
短め丈のスカートやパンツをたのしみたいときは、五分丈の絹レギンスも活用してください。足首から先は、靴下の重ねばきであたためます。膝やふくらはぎは出してもよいといわれています。「冷えた」と感じた日の夜は、いつもより長めに半身浴をするなど、リカバーもこころがけてください。

Q11
日焼けしてもいい!?

A11
夏になると日焼け止めが手放せない方も多いはず。実は、冷えとりをしっかり行っていると日焼けを気にしなくてもよくなるといわれています。からだ全体の回復力が強くなるので、たとえ日焼けしても、秋には日焼けのあとやシミが消えてしまうとか。夏も変わらず冷えとりを続ければ、夏バテ知らずのまま、よい体調で秋を迎えられるはずです。

Q12
冬は冷えとりが心地よく感じますが、夏は暑くてさぼりがちです。特に熱帯夜が辛くて……乗りきる方法はありますか?

A12
暑くて寝苦しい夜でも、冷えとりの足元は靴下の重ねばきが基本です。エアコンを弱めにかけ、足元に湯たんぽを入れ、下半身に布団をかけて、上半身はキャミソール1枚にする。そんな「頭寒足熱」状態で寝ると、真夏の夜もぐっすり眠れます。熱帯夜には、思いきって上半身裸で眠るのも手。“足元は真冬なみ!”を忘れずに。

Q13
冷えとりの考えかたに合った食べかたはありますか?

A13
動物性の食品、くだもの、甘いもの、嗜好品は、からだを冷やします。発酵したもの、豆類、根菜類、海藻類は、からだをあたためます。あえてからだを冷やす食べものを全体の4~5%とって、バランスをとることも大切です。

Q14
靴選びのポイントはありますか?

A14
靴を選ぶときは、いつも通りに靴下を重ねばきして、試着に行きましょう。4枚重ねなら、0.5〜1cm大きめが目安です。自分のふだんの冷えとりに合った靴選びが大切です。先が丸い靴、ひもなどで幅の調整ができる靴なら、重ねばきしやすくて、長時間はいても疲れにくいです。靴下とサンダルのおしゃれもたのしめます! サンダルは、足首ストラップのついたものがおすすめ。重ねばきしていても安定感があります。足の甲や足首をベルトで調節できるタイプは、靴下の枚数によって幅を調整できるので便利です。『冷えとりスタイルブック』に、靴もたくさん掲載されています。ぜひ参考にしてみてください。

Q15
夏は冷房、冬は暖房がきいた部屋が苦手です。いい対策はありますか?

A15
夏も冬も足元は、靴下とレギンスの重ねばきを、ぜひ。下半身をあたたかくして、冷えがとれてくると、冷房、暖房が気にならなくなります。どうしてもきになる場合は、下半身や足元をもっとあたためてみてください。

Q16
日中は仕事上、靴下の重ねばきができません。夜だけはいても効果はありますか?

A16
就寝時は毒出しタイム、ともいわれています! 夜だけでもぜひ行ってください。でも、日常生活とのバランスで、外での重ねばきが難しく感じるときも、家に帰ったらすぐ靴下をはくようにしたり、会社のロッカールームなどで靴下をはいてから帰るようにしたり、デスクワークなら、足元に湯たんぽを置いたり……。制服があっても、上司に頼んでパンツスタイルを許可してもらった人もいます。自分で工夫してみてください。

Q17
どうしても20分以上半身浴ができません。

A17
お湯の温度が高くありませんか? 37〜38度くらいにしてみてください。ぬるめのお湯でゆっくり入るのがコツです。

Q18
4枚以上はく場合も、全部、絹→綿→絹→綿の順番に重ねたらよいでしょうか?

A18
はい。肌に直接触れるところは絹100%に。そのあとは、絹と天然素材(綿、ウール、リネンなど)を重ねていきます。絹と絹との間に天然素材が入るように重ねていけばよいです。レギンスも同じです。

Q19
靴下は、いつが買い替えどき? やぶけなければずっとはいていていいのでしょうか?

A19
ずっとはいていてよいです。やぶれたのを繕ってはく人もいますし、やぶれた部分を逆さにして、(たとえば、足裏に穴が空いたとしたら、穴があいたほうを足の甲のほうにするなどして)はくひともいます。またやぶれた靴下は毒を吸って出したのだから、もうはかないという人もいます。やぶれたソックスは、掃除などに使うなど、再利用することもできます。いずれにしても、「替えたい」と思ったときが買い替えどきかもしれません。

Q20
こころの冷えと直面するのがこわく感じます。どうやって乗りきったらいいでしょうか?

A20
こころの冷えは、誰でももっています。本誌でも紹介した「強欲」「傲慢」「利己」「冷酷」というこころの乱れは、誰の中にもあるものです。出てきた感情を認め、しっかり見つめ、どうして出てきたか?と考えてみましょう。せっかく出てきた感情(こころの毒出し)を「なかったことにする」と、抑圧されてしまった感情が、どんどん溜まっていってしまいます。冷えとりでは、こころの毒は、からだの毒の5000倍(!)だといわれています。出てきたことに感謝して、じゃんじゃん出しましょう! 涙も感情もどんどん出すのがおすすめです。押し入れのゴミと同じで出してしまったらおしまいです。ぜひ素直に冷えとりを続けてみてください。

Q21
絹の靴下がよくやぶれます。やぶれた靴下は、どうしていますか?

A21
絹は排毒効果の高い素材で、体内から出る毒に絹が耐えられず、溶けてなくなってしまうようにやぶれます。これは、からだから毒が出たということで、よろこばしいことです。やぶれた靴下は、繕ってはく|ひっくり返してはく|ひねってはく|布ナプキン代わりにする|ボディタオルにする|皮膚を掻くときに使う(絹の布で掻くと、毒出しを手伝うといわれています)|掃除に使うなど、工夫次第で使い道があります。

Q22
半身浴の時間は、最低20分だと書いてありましたが、どのくらいまで入っていてもいいでしょうか?

A22
半身浴は、正しい入浴法で行えば、時間が許す限り、どれだけでも(24時間でも!)入っていていいといわれています。特に、調子が悪いとき、症状を出しきりたいときなどは、入れるだけ。きっとからだに変化が起こるはず。1時間、3時間、6時間、8時間、15時間……と、それぞれの体験を観察してください。

Q23
半身浴をしていると、お湯が冷めてきてしまいます。何かいい方法はありますか?

A23
お風呂に追い焚き機能があるときは、設定温度を適温にして、心地よく半身浴を続けてください。追い焚き機能がないときは、栓をはずし冷めたお湯を抜き、熱めのシャワーを湯船に入れて下から湧き上がるようにすると、気持ちいい半身浴が続けられます。お湯が冷めたと感じたら何度でも行ってください。お風呂の蓋を利用することで、あたたかさを逃さないようにするのもおすすめです。

Q24
半身浴をしている間、みなさんは、どんな風に過ごしていますか?

A24
まず、お風呂に蓋があると便利です! ボーッとする、眠る、本や雑誌を読む、スマホやPCをもち込んで映画鑑賞をする、ラジオを聴く、音楽を聴く、日記を書く、勉強をする、真っ暗にしてキャンドルの火をたのしむ、など、お部屋のように過ごすこともできます。ただし、冷えとりを続けていくと、半身浴をしている間のことが気にならなくなるかたが多いようです。いずれにしても、まず、心地よさを感じることを、ぜひ自由に実践してみてください。

Q25
靴下の4枚セットを何セットもっていますか?

A25
人それぞれ、洗濯の回数や、靴下の枚数によります。たとえば、毎日4枚ばきの方は、4枚セットが3セットほどあれば毎日洗っても、回りそうです。また、6枚、8枚、10枚……と重ねばきの枚数が多い場合は、5本指靴下は少なく、先丸靴下が必然的に多くなります。内側にはく靴下(5枚目、7枚目など)は数日はき続けて、肌に触れる1枚目と、一番外側の靴下は毎日洗うなど、ご自身のライフスタイルに合わせて、心地よく続けられるよう探ってみてください。

Q26
夫が冷えとりに理解がありません。冷えとりスタイルも女性らしくないといってやめてほしいといってきます。どうしたらいいでしょうか? 

A26
まずはご自分が本当にどうしたいか見つめる機会としてはどうでしょうか? そして、もし自分に冷えとりが必要だと思うならば、自分のためにまずはしっかり実践するのがおすすすめです。

ただし、まわりとの調和もたいせつです。自分の考えを押しつけず、まずは自分自身がたんたんと冷えとりを続けるようにします。反対していた人たちも、冷えとりを続けて元気になった様子を見て、自然に理解することが多いようです。

冷えとりスタイルに関しても、たとえば、夫と長く過ごす時には、折衷案を採用するとか、ときに、相手が望む格好をするのもよいかもしれません。ただし、寝る時や自分ひとりのときはしっかり冷えとりスタイルをたのしんでみてはいかがでしょうか? 

ご自身の本気度が試される瞬間でもあるかもしれませんが、無理せず、やれることから冷えとりを実践してみてください。どうして冷えとりをしたいのか、また冷えとりがどういうものなのかを、自分のことばで伝えることもときにはたいせつかもしれません。

Q27
甘いものがやめられません!

A27 
冷えとりでは甘いものを食べてはいけないといっておらず、食べ過ぎてはいけないといっています。「少しの毒はよい」といって、からだを冷やす食べものや、甘いものも、少しだけ摂るのはよいとされています。からだをあたためるものばかり摂っていると、からだが怠けてしまうからだそうです。それよりも、あまり、神経質にならずに、食べるときには感謝して、たのしんで食べることが大事かもしれません。

Q28
めんげんが出るのがこわくて心配です

A28
基本は、どんなときでも、たんたんと、素直に、冷えとりを続けるのがおすすめです。ただし、実際にめんげんが出て心配で怖いようならば、不安を抱えているよりも、医師や専門家に相談してみてください(冷えとりを知っている専門家ならなお可)。また体験談を読んだり、冷えとりの本を読み返すのもおすすめです。いずれにしても、ビクビク不安を抱えたままでいるとより冷えてしまいますので、自分が安心する方法をとるようにしてください。

Q29
自分が冷えているかどうかわかりません。

A29
冷えとは、上半身と下半身の温度差、からだの奥と表面の温度差のことです。忙しく働き、「頭」を使って暮している現代人は、冷えがたまっている場合が多いようです。冷えているかどうかのチェックとしては、

・ クーラーや暖房が苦手
・ 夏でも汗をかかない
・ 暑がり
・ 直射日光が苦手
・ 熱い風呂が好き
・ 丼やめん類を食べると鼻水がでる

があります

Q30
冷えがとれたら、自分でわかりますか?

A30
進藤義晴さんの「健康のめやす14ヶ条」をご紹介します。ご自分でぜひチェックしてみてください。

1 顔色は薄く、ツヤがある
2 シミ、ホクロ、魚の目がない
3 髪がはえ 白髪も黒くなる
4 疲れない、回復が早い
5 心がしっとりとおだやかになる
6 何を食べていいかがわかるようになる
7 化繊を身につけなくなる
8 息が深くなる
9 こまめに動くようになる
10 睡眠、食事、排便にクヨクヨしなくなる
11 熱い、寒い、空腹が苦痛でなくなる
12 体臭などが淡くなる
13 フケ、垢が減り肌着の汚れが少なくなる
14 虫刺され、ケガがなくなってくる

『新版 万病を治す冷えとり健康法』(進藤義晴=著 農村文化協会=刊)より抜粋

なお、女性の場合は、生理不順、生理痛、不妊、異常妊娠がなくなり、お産は無痛で短時間で終わるといわれています(高齢初産の場合でも)。更年期障害もなくなるそうです。

Q31
子どもも冷えとりさせるとよいでしょうか?

A31
はい。できることからはじめてみてください。大人が半身浴をするときに、子どもを立たせて、あそばせておけば、自然に半身浴になります。靴下も、絹や綿の重ねばきをぜひはかせてみてください。足湯が好きな子ども、靴下も、「これこれ!」といって自分からはく子どももいます。靴下は、脱いでしまったらはかせる、を繰り返してみます。ただ、無理にさせたりせず、まずは自分が行うことが大切です。「絶対こうでなければ」というのではなくて、臨機応変に子どもを観察しながら行ってみてください。

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