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自伝小説 ままごとかあさん5 家族(1)

ワタシが生まれ育った一軒家は

家々や遠くの山を見渡せる高い場所に立っていた。

家の裏は山まで続く斜面になっていて

登ると祖母の畑が広がり

更に登って行くと

杉や松やどんぐりの生い茂る山へと繋がる。

小さな池や小川もあり

ザリガニやメダカを捕まえる事ができた。


ワタシの家族は全部で7人。

母親の母である祖母と

母親の父である祖父と

その次女である母親と

婿養子の父

ワタシと5コずつ歳の離れた弟が2人。


外から見ればごくごくフツーの家族。


でも家の中は…

畳まれず高く山になった洗濯物

全く拭かれず醤油の汚れまみれのテーブル

ホコリまみれの床

カビて緑色になったお風呂の壁

食器洗いカゴの水は腐り

トイレの汚れはずっとそのまま…

母は片付けや掃除の全く出来ない人だった。


そんな環境では当然安らげるはずもなく。

ワタシにとってお家は触れたくない

‘’‘汚家‘’

だった。


つづく

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