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自伝小説 ままごとかあさん20 一人暮らし

高校を卒業してすぐ

進学のため

一人暮らしを始めた。

大学の近くにあった

四畳半の台所お風呂トイレ共同アパート。

家賃は2万円。

ふすまの無いお仕入れみたいな

スペースがあったので

そこをベット代わりにした。

お仕入れで寝てるドラえもんみたいで

とても気に入った。



食生活と住空間が変わったからか

体調はグンと良くなって行った。

顔中に広がっていた

膿をもったニキビは少しずつ

改善していった。



気の合う友達も出来た。

一緒に授業を受けたり

大学の学食でダラダラと喋ったり

お互いのアパートに泊まりに行ったりした。



夜間の学部へ通っていたので

昼間はアルバイトをした。

入学後すぐにはじめたのは

小さい熱帯魚を瓶に詰める仕事だった。

賑やかなおばあちゃんたちの

世間話を聞きながら

仕事をした。




外側の環境はガラッと変わった。

でも

ワタシの内側はずっと変わらず

重たいままだった。



せっかく始めたアルバイトは

長くは続かず

いろんな所を転々とした。

すぐに‘’出来ない自分‘’に気づき

イヤになって辞めてしまうのだ。

働く場所を変えた所で

何1つ変わらず

ワタシは自分を責めた。



大学の授業もサボりがちになり

友達に代返を頼んで

何とかしのいでいた。



場所を変えても変わらない

心にずっしりと乗っかる重みに

耐えきれなくなっていた。



つづく

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