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2024年7月2日の政治・時事ニュース なぜ最高裁判所は大統領を王様化したのか

7月4日(独立記念日)を前にしてアメリカのリベラル層に激震が走っています。今朝からいろいろ資料を読んである結論に達しました。

アメリカは民主主義を放棄したのだ

アメリカは徐々に非白人化が進んでいます。つまり将来的に多数決民主主義ではキリスト教・白人の決定が国の決定にならないという時代が来るのです。その前になんとかしておきたいという気持ちが最高裁判所の保守派にあったのでしょう。大統領に対する免責が大幅に保証されました。一度、大統領選挙で多数派を支配できれば民主的に決まった法律を覆す行動を起こすことが可能になりそうです。

これに対して改革派のソトマイヨール氏が「大統領は法律の上に立つ王様になった」と反対意見を書いて大いに引用されています。

判事たちの構成を見ると次のようになっています。保守派は1名聖公会(イギリス国教=アングリカン・チャーチ)であとはすべてカトリックです。アフリカ系が1名いますがあとはすべてヨーロッパ系です。一方で改革派はヒスパニック、ユダヤ教徒、宗派非公開の黒人ということになっていて、そのまま文化対立であることがわかります。彼らは多様化する民主主義を「衆愚」として敵視しまともなリーダーでは自分たちの大切なアメリカ・神聖なキリスト教のアメリカが壊されてしまうと危機感を抱いたとしてもなにの不思議もないのです。

保守派

クラレンス・トーマス (Clarence Thomas)アフリカ系・カトリック教徒
サミュエル・アリート (Samuel Alito)イタリア系・カトリック教徒
ジョン・ロバーツ (John Roberts) カトリック教徒
ニール・ゴーサッチ (Neil Gorsuch)アングリカン・チャーチ
ブレット・カバノー (Brett Kavanaugh)カトリック教徒
エイミー・コニー・バレット(Amy Coney Barrett)カトリック教徒

改革派

ソニア・ソトマイヨール (Sonia Sotomayor)ヒスパニック系カトリック教徒
エレナ・ケーガン (Elena Kagan)ユダヤ教
ケタンジ・ブラウン・ジャクソン (Ketanji Brown Jackson)アフリカ系(宗派非公開)

フランスでも国民の改革疲れが極右の台頭につながっています。またQuoraのスペースにはボリビアのクーデター未遂について関心がある人がいて「ボリビアクーデターは茶番だ」といってます。おそらくこの寄稿者は(過去の投稿から)左派に差別意識があるんだと思うのですが、このクーデター未遂も実は先住民系の台頭に怯えるヨーロッパ系の権力維持の企てという側面があります。

世界は「すわ第三次世界大戦か?」という状況だったのですが、実は民族対立を背景にした内政の混乱が広がっているということがわかります。

日本の政治にはそのような混乱はありません。9月までのんびりと次のサル山のサルたちのリーダー選びが行われております。私は個人的に沖縄の性被害事件に興味があるのですがこれもどうやら党派対立に流れそうな勢いになってきています。総括できない保守派と内輪受けのお祭りに多幸感を感じる左派と独特の対立になりそうです。おそらく都知事選挙が開けた7月7日も同じようなことを書くと思います。


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