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西山瞳 先行発売ライブに参加して

2023年 11月4日 新宿ピットイン。
私が西山瞳さんを最初に観たのは 横浜 ジャズプロムナード コンペティションだった。 見事 彼女は優勝。 翌年 横浜 ジャズプロムナードに凱旋し演奏後会場で販売していた CD を買った時に 少し話した。 私と同じ 関西人だった。 その後 私の同級生が博多で経営する 博多の ジャズクラブで 再会。 音楽に対するいろんな話を 聞いた。 その場には バイオリニストの牧山純子さんとかもいて、 むちゃくちゃ盛り上がった思い出がある。 その時は神戸に住んでたんで 神戸に西山さんが来た時は 聴きに行くようにした。 東京に出張行った時も 時間が合う時は 観に行った。 引っ越ししたので 10月の豊洲シビックセンターのライブ それに 今回の新宿ピットイン。その後、あまり ジャズは聞かなくなり ロックばっかし 聞いてた。でも西山さんが なんかのヘビーメタル 雑誌にヘビメタ愛を寄稿してたのを見て 再び 興味を持った。 あれからどんなに 進化したんだろう。 めちゃくちゃ興味が沸いた 。 豊洲のシビックセンターでも ヘビーメタルのことを公言していた。 勢いでCD を買ったが 後で CD プレーヤーがないことに気づいた。 そんでもって 11月4日、新宿ピットインの ライブに 行った。
New CD【DOT】の先行発売ライブだった。
 西山瞳 piano
西嶋徹 bass
則武諒drums


本日は先行レコ発ライブ@Pit inn 沢山お越し下さいましてありがとうございました。 演奏曲です。 Mollie(新曲) The Rider ★ Pigeons ★ Red and Yellow ★ Tidal ★ Paris...

Posted by 西山瞳 Hitomi Nishiyama, Pianist on Saturday, November 4, 2023

 1曲目Mollieから2曲目The Riderへの展開。 何という 緊張感か。 一体私たちはどうなるのか 、どこに行くのか 、繰り返されるメロディ 、それにベース ドラムが 追っかける 、追いついても追いついても メロディーは先に行く。 やがて 一体になり 全体像を作っていくというような展開。 高校1年の時 ブラックサバスのライブ イーブルというアルバムを聞いた時 全身に鳥肌が立った。 何とも言えぬ 緊張感あふれる オープニングから あの名曲 ネオンナイツ。 アルバムを聞いてあっけに取られた、 その時の記憶が蘇った。 2曲目の まるでブラックサバスのウォーピッグスのような展開。 私は雷に打たれてるような気分になった。 西山さんが演奏してるのはジャズではない ヘビメタ なんだ。 はっきりと分かった。

ピットインの看板

 3曲目のPigeons。 真っ先に思い浮かべたのが 密室で 機械に動き回る ロボット。 ピアノとベース ドラムが それぞれが まるで踊ってるような 展開。 このキングクリムゾン テイストの いや エマーソンレイクアンドパーマー テイストの 驚愕 せざるを得ない 曲。 同じく 密室に閉じ込められた女性が 絶望的な 叫びを上げる 逃れることのできない 絶望感。 あくまでも イメージですが 、私が この曲に ストーリーをつけるとしたら こんな感じ。
4曲目の Red And Yellow。 60年代 、ロックが若者の文化として 象徴する時代が終わり 70年代に突入した頃のサザンロック的な 人間味あふれる優しいメロディ。 胎内にいる赤子を癒すような 優しいメロディ。 8ビートの心地よさがあった。

「 太陽を感じたい。 息ぐるしいことと違うことがしたい。 ピアノの入ってないライブが楽しい。 ピアノが入った時点で 正確になる。 憧れていた メタルがバックボーンでとりためた曲が 30曲になった。 そのうち 何曲か 選曲して1枚をリリースした 。 それが今回のアルバム ドットである。 木管楽器 バイオリンがいるという前提で 、自分がハーモニーを決めない 、正確さを出さない、 人に出してもらう。 そのようなコンセプトで作った」

5曲目は Tidalである。
「 この曲はトリオ+3人を想定して曲を書いている。 6人編成で みんなに アドリブも任せて テーマは曖昧であること。 全員に渡した 譜面に スーパールーズ と書いて渡している。」 とのことだったが 私は決して曖昧ではないと思った。 決して変えることのできない 自然の法則に乗っ取り、 未来永劫と続いていく 救世主的なメロディ。 カオスも一定の自然の法則にのっとり やがて 調和の世界を取り戻していく。 いわば 混沌から調和へ 、破壊から再生へ、死から生へ、生から死へ、法則と宇宙の存在。その メロディーから想像される世界観が美しいと思った。 エンディングが感動した 。最後ドラムの 、メタルでよく使われるドラがあれば最高だと思った。

西山瞳さんと西嶋徹さん
 西嶋さんと則武諒さん

中休憩があり二幕へ
6曲目 Paris Green
一度だけ ヨーロッパを旅したことがあった 。 もう20年も前のことだが ヨーロッパの田舎を 歩いた時の記憶が蘇る。 緑ははっきりとした緑だった。 夜になって 月に照らされる緑は この上なく美しかった。 この曲Paris Greenは そんな美しさとは正反対 ヒ素 由来の毒のことである。 殺虫剤のことである。 昔 これを飲んで自殺したロック歌手がいた。 曲のイメージは 闇 雲に隠される 闇 そこから合間を見て照らし出される月の光 漂流した船は その月の光を頼りに軸を目指すが 雲が邪魔をして 困難極めている。 船に積んでた花緑青を飲み楽になろうかどうかの場面。
7曲目はアルバムタイトル曲Dot。これはそのままモールス信号。 私はこの曲から 単音が繰り返される そのリズム 音の刻みを、血液の音とイメージした。 自分が意識せずに とうとうと流れる血液 そして 生を受けた時から刻刻と動く心臓。 消して死ぬまで止まることのない 自然 の摂理。
8曲目 Baroness。なんか芝刈機で同じ名前があったことを記憶している。 でも本当の意味は 男爵夫人という 意味で 曲のイメージはぴったり まる雄大。
9曲目Light Houseへ。 私実はヘビーメタルバンドでベーシストだった。 だから この曲は 本当に素敵だなと思った。 よくヘビーメタルはギターがメイン と言われるけども 私はそう言われるのが むちゃくちゃ嫌で ベースが目立つような曲ばっかり書いてた。 だから ブラックサバス とか アイアンメイデンとか WHOとか イエスが大好き。今回西嶋さんの 演奏聞いて なんか通じるとこがあるなあと思った。 暖かさと アグレッシブ さがある 低音。 私が憧れてた スタイル これを間近に見れたのが今回 よかった。 それが一番よく現れてたのが この曲だなあと思った。

10曲目OMEGA。
意味はギリシャ文字の最後の文字。

「 今まで自分のアルバムはいろんなレコード会社で出してきたが 前回 メタルのコンセプトで アルバムを出した時 30年前ぐらいの曲が コンセプトにあった 。 今回出来上がった時に今までと違う 脱力感があった。 CD の市場は 縮小しているが CD オタクの私は 小さなレコード屋さんに育てられた 経緯がある。 CD を作るところに ライフワークがあったが 同じ年齢でも CG を 私はたくさん出している まるでもそろそろ それも厳しい まるこれで最後 好きなことをしてやれと思い この アルバムを作った もうこれでもいいか と思った。 忖度なく 愛を込めて 遺作 と名付けた。 2枚分 取った。 CD 1枚の1時間というのは とても貴重だと私は考えている。」 最後に 西山さんが こんなコメントをしていたが それをイメージするような曲だと思った。「 今回ばっかりは 私 の好きなことをしたから すっきりしている。 絵を描く人 表現活動する人はもちろん 多くの人に見てもらいたい そういう欲望があるが 私はいつか 自分と考えが似た人と巡り合い いつか誰かが聞いてくれたらいい と考えている」


西嶋徹さんと則武諒さん
西山瞳さんと西嶋徹さん

 アンコールはWest Songで締めくくった。なんと西山さん大嫌いな写真撮影可。めったにこんなことない!ラッキー、ラッキー!❗ 私今日のライブでこのことが一番嬉しかった。


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