Oculas Quest2 60,000台導入する意味

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アクセンチュアが社内トレーニング用に6万台のOculas Quest2を導入したらしいです。

新入社員(日本でいう中途入社)のオンボーディングは、組織としてもなかなか骨の折れる仕事ですが、アクセンチュアクラスのグローバル企業になると、人種も場所もロールもバラバラだし、2020年からはさらに在宅勤務という形態も加わったので難易度が極度に上がったと思われます。
そこに、VRを当てようという判断が面白いですよね。

この取り組み自体の成否は1年で分かると思います。一つ言えるのは、成功しても失敗したとしてもどちらにしてもアクセンチュアの組織力強化につながるということです。VRによる教育やコミュニケーションのあり方を62万人の組織で実験して、競争相手より先に変化に対応する組織を作ろうとしているので、後発組はアクセンチュア以上に上手にスピード感をもってやらないと追いつけないですもんね。

この記事を見て、VRによる新入社員教育という組織開発戦略の成否というより、VR Readyなマインドとスキルを持った組織を何年かかってもやり抜くぞという意志を感じました。Hardの3SよりSoftの4Sの方が経営的な難易度が高いということを、よく考えたうえでの決断だったかもしれません。アクセンチュアとしてはそれは公言できないかもしれませんが…w

VRの中に広がるヴァーチャルな世界は、現実世界に比べてより一層、世界観や哲学が問われる場になります。自らが投企した仮想世界の中で他者と交わるので、当然、自らの世界観や哲学が色濃く反映されている世界の「クオリティ」が問われます。多くの人が自律的に活動する「栄える世界」になるか、そういう世界にはなれないかの分水嶺はテクノロジーだけが決定要因ではないのではないし、1年やそこらの短期で判断すべき事柄でもない、とか、、こんなことをアクセンチュアの教育担当役員が考えていたとしたら、やはり底力のある偉大な会社なんだろうなと思いました。

#Oculas #VR #組織開発 #アクセンチュア


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