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知らないことがあるって幸せ

そう思う。

驚きのない人生なんて、帽子からずっとハトが顔を出しているくらいつまらない。


果物の半分が出荷されないことを知った。

動物(人間含む)に盗られたり、自然災害だったり、タイミングが合わずに無駄になることがある。それほど農家にとってのロス問題は、頭が痛いもの。

みなさんの元に届けたい。この気持ちは誰にでもあるし、昔も今も変わらない。しかし、届けたいの前にもう一つ大事なものが隠れている。

喜んでもらえる製品かどうか。

これがブレると、とんでもないことになる。基準はない。農家のそれぞれである。こっちの○が、お客様の×かもしれない。それほど人の感覚って違うから。

ロスを無くす、食卓を笑顔いっぱいにする。

これは僕の夢でもある。

良いものを食べてほしい、せっかく作ったものを捨てるのはもったいない。そんな葛藤から生まれたんだろう。

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女性が作ったと一目でわかった。デザインやパッケージの細部までかわいいし、なにより、優しい。

ジップロックを開けて、空気が入る。ん? なんかくっついているぞ? あっ!

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こういう仕掛けがたまらなく好き。喜んでもらいたい、笑顔になってほしい、が一緒に真空パックされていた。

甘い…そして後から広がる梨の風味。

生の梨から出るジューシーさはないが、甘味はぎゅっと閉じ込められていた。

「白ワインに合う」

柿のサンプルを食べたときもそうだったが、ドライフルーツを口に入れた状態で白ワインを流し込みたい。よし、残りの一袋は、家に帰ってそうしよう…


「これ、明日のお茶会に持っていって良い? みんなびっくりすると思う」

お義母さんは、カバンの脇にスッとしまった。

お義母さんは千葉県出身。梨の名産地。きっと小さい頃から、嫌というほど食べているスペシャリスト。「こんなの梨じゃない」なんて、否定されたらどうしよう…と思っていた心配は何処へやら、貴重な一袋を持っていかれてしまった…

稲城市。

東京への通過点だった場所が、来年には、目的地に変わるだろう。

もつさん、白ワインと食べるのは、現地で買う楽しみと一緒にしておきます。モンブランも食べたいしね。



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