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一番怖いと思うことをしてみよう、と思ってやってみたときの話(雑談)

■一番怖いと思うことはなんだ?

人間、やらなきゃいけないと分かっていてもできないこと、ありますよね。たとえば、健康診断の数値が平均値を越えてしまって、食事の改善と運動を習慣化すること必須となってしまった。良質な食事と運動習慣と言われて、「それは違う!」言う人はほぼいないと思います。どちらも健康には必須、反論は難しい。

でも……でも! そんな誰でも正しいと分かっていることですら、いざやろうと思うと中々できないのが人間ですよね。正しいからやるってものでもないのもありますが、人間は基本的に、変化を嫌うというのが一番大きいでしょう。悪いことだと分かっていても、やめられない止まらない。初対面の天使より、見知った悪魔を選んでしまう。変化した先が分からないから、不安も恐怖もある。

でもそれを乗り越えられなきゃ変化できない。
ってことで、僕は数年前、だったら自分が一番怖いと思うことをしたら、変化に耐性がつくのでは? と考えて、スカイダイビングをしたことがあります。そのとき一番怖いと思ったのが、上空4000メートルからダイブするスカイダイビングだったわけです。

ということで今回のお話は、スカイダイビングしてみたときの話。

■4000メートル上空からのダイブ

前日の気持ちから、当日向かうまで、そしてレクチャーを受けて、飛ぶ前、上がっていくとき、飛ぶ直前、飛んだとき、着地したとき

決めてしまったらその後は早いです。
それ決めたのは4月だったと思います。で、自分の都合が合うタイミングが一ヶ月後ぐらいだったので、5月の半ばぐらいで申込みをしました。そのときはまだ、よし、これで当日を待つだけ、ぐらいの気持ちですが、GWが明けて、その日が近づいてくると、だんだんドキドキしてきます。一週間前ぐらいになると、

「もしパラシュートが開かないとかトラブルがあったら、俺の人生そこで終わるな」

「さすがに4000メートルからパラシュートなしで落下したら奇跡的に……もないだろうなぁ」

と、人生の終わり、死について考え出します(重い)。

僕はわりとネガティブなので、こうなるかも、とか、最悪を考えることがよくあるのです(最悪を考えることには効能もありますが、それはまた今度)。

前日の夜ともなると、

「いよいよ明日か」

「怖いかな、生き帰ってこられるだろうか」

とか考えてました。
寝れないとかはないんですけどね。

そして当日!
天気は快晴、気温は程よい、中止の連絡もない、ということで、現地に向かいまして、到着したそこは、空が広くて、自然に囲まれた草原。その中に、小さな飛行場と、プレハブ小屋のような建物があって、受付と装備品の建物に分かれてました。トイレは、少し歩いたところに食事できる場所があって、そこまでいかないとない。

受付を済ませると、インストラクターさんが、スカイダイビングのスーツを着るところからレクチャーしてくれます。セスナ機で4000メートル上空まで上がって、そこからどうダイブするか、ダイブした後はどうするか、着地のときの注意点などを教えられますが、難しいことはほとんどありません。だから、説明は5分もかからない。

そして順番を待ち、いざ上空へ!
座席などをすべて取っ払ったセスナ機に、複数の参加者がインストラクターさんとともに乗り込み、エンジンがかかり、少しずつ空を上がっていきます。

小さな窓から見える景色は、徐々に小さくなり、

「見ろ! 人がゴミのようだ!!」

と、ムスカ様全開になれるぐらい、すべてのものがミニチュアになり、そろそろかなと思ったら、

「今でだいたい2000メートルぐらいですね」

と言われ、これで半分なのか……などと考えている間に、4000メートル上空へ到着。

参加者それぞれの後ろには、インストラクターさんがついていて、パラシュートを引くのは彼らです。まあそりゃそうですよね。素人が一人でダイブしたら、冷静を保つのも難しいでしょうし。
なので、安全といえば安全なんですが、飛び降りることに変わりはなく、やはり怖いと思いものです、空ではコントロールもきかないし。

セスナ機のドアが開けられ、風が轟々と鳴り、窓越しに見ていた景色が目の前に。
僕は3番めぐらいで、一人、また一人、順番にセスナからダイブしていくのを見ながら、いよいよ自分の番……ドアの端に掴まって足を出し、眼前に広がる青空に向かって……ダイブ!!!

セスナから飛び出すとき、クルリと一回転した後、体が水平になって、今まで体感したことがない風圧が、マッサージ機のように顔を揺らす。

このとき僕が思ったのは、怖い、ではなく、

(息ができねぇ……!)

でした。

風圧がすごくて、呼吸がうまくできず。
あと、寒かったんですよね。

普段意識しない呼吸に意識を向けていたため、本当はダイブしてすぐぐらいで、インストラクターさんが肩を叩いてくれるので、それに合わせて両腕を広げなきゃならんのです。スカイダイビングの映像を見たことがある人は分かるかと思いますが、両腕広げて体が水平になってる、あの状態にならないといけない。

が、呼吸が……と思ってた僕は、その反応が遅れ、何度か叩かれてからようやく腕を広げました。
そのうち呼吸が慣れてくると、気持ちよさが勝り、景色にも目を向けられるようになり……と思ったあたりでパラシュートが引かれ、一瞬体がふわっとする感覚のあと、今度は体が垂直になって、ゆっくりと地面が近づいてくる。

このときの景色は、高速で下りているときとはまた違う、山に上って見る景色とも、高層ビルの上から見る景色とも違う、鳥が見ているのはこういうものかもしれないと感じる、絶景でした。
徐々に近づいてくる地面は、ジオラマ(博物館とかにあるミニチュアの街や自然の景色みたいなやつ)のようで、上から見るとこんなふうに見えるんだと、妙に感動しました。

そして、上空4000メートルからの旅は終わりに近づき、無事地面に着地。
インストラクターさんにお礼を言って、着替えて帰路についたのでした。

■やってみた結果は?

今自分が思う、一番怖いと思うことをしよう!
ということでやってみたスカイダイビング。

結果はというと、

思ったより怖くなかった

というのが感想でした。

緊張はしていたと思いますし、ダイブの瞬間は胸のあたりがゾワッとしましたが、それ以外は怖いという感覚はほぼなく、気持ちよさが大きかったんですよね。

じゃあやった意味がなかったのかというと、そんなことはありません。
思ったより怖くなったから、目的は果たせなかったと思うかもしれませんが、結果というのはいつだって、やってみなければ分かりません。予測はできても、そのとおりになるとは限らない。だから、試すしかないわけです。
で、大事なのはこの「試す」ということ。

震えてトラウマになるほどの恐怖に打ち勝ったぞ! これでなんでもできる! なんて感覚を得られなくても、やったことで「こういうものなのか」と知ることができるし、たとえば、自分は思ったよりも強いor弱いと知ることができる。で、その結果を受けてまた、試せばいいわけですね。

だから、些細なことであっても、やってみるって大事だと思います。
たとえば、人と話すことが苦手だと思うなら、まずはカフェの店員さんに「こんにちは」「おはようございます」と挨拶することか始めてみるとか。できることからやればいいってやつですね。

今年もあと四ヶ月とちょっと。
新しいチャレンジ、一回ぐらいやる時間は残ってますね。

結果より行動。
結果より成長。

その先に結果がある、と思います。

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