トレーニングの効果、成果はどれくらいの期間で出るのか？

こんにちは。
東京、埼玉、岐阜を拠点にパーソナルジムSharezを運営している、岡崎秀哉（@hide_sharez）です。

このnoteでは、トレーニングやフィットネスに関する幅広めのジャンルで、自分の考えをまとめて発信しています。
今回は、トレーニングの効果、成果はどれくらいの期間で出るのか？というテーマについて考えていきたいと思います。
なんとなく、2、3ヶ月みたいに考えていませんか？そこに根拠はありますか？意外とそこについて深く考えていない方が多いのではないでしょうか？

トレーナーの場合、お客様に説明する際に根拠を持って説明できた方が良いと思います。では、考察していきましょう。

1.トレーニングの効果、成果をどう定義するか？

まず、前提として「トレーニングの効果、成果をどう定義するか？」によって話が変わってきます。今回はわかりやすいように、トレーニングの効果、成果を「筋肉の横断面積の増加」と定義します。
その場合、いくつかそれに関する研究結果があったので、それらをもとに、トレーニングの成果が出るまでの期間について考察していきます。

ただし、トレーニング頻度や強度、時間などのトレーニング内容や対象者の年齢、トレーニングレベルなどの影響も受けるので、それらも加味する必要があります。

2.トレーニングの効果、成果が出る期間に関連する研究結果

ここからは、調べた関連しそうな研究結果をいくつか紹介します。

■週1回の大学授業における筋力トレーニングが筋力に与える影響
林直亨、宮本忠吉、2009

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpehss/54/1/54_a540114/_pdf

・スポーツ系大学男性67名（体重 61±8kg），女性36名（51±4kg）が対象
・週1回のウエイトトレーニングを7-10週間
・筋力は有意に向上したが、筋肥大という点では有意な向上は見られなかった
→ 7-10週間、週1回では筋肥大は得られなかった

■等尺性トレーニング後の最大筋力、筋電図、筋断面積の相対的変化

S Garfinkel、E Cafarelli、1992

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/1435173/

・15 人の女子大学生が対象
・片方の脚の膝伸筋の等尺性抵抗トレーニングを8週間
・最大随意収縮（MVC）は28%（P < 0.05）、伸筋断面積（CSA）は14.6%（P < 0.05）増加
→ 8週間で筋力も筋肥大も起こった

■片側性等速性筋力トレーニングに対する筋肥大反応

D J Housh、T J Housh、G O Johnson、W K Chu、1992

Hypertrophic response to unilateral concentric isokinetic resistance training - PubMed

・男性大学生13名 （平均年齢 25.1±6.1歳）が対象
・非利き手四肢の伸展と屈曲の10回反復を6セット、週3回、8週間
・前腕と脚の特定の伸筋と屈筋の断面積 （CSA）が増加
→ 8週間で筋肥大が起こった

■65-75歳の男性と女性における筋力トレーニングの効果

B L Tracy、F M Ivey、D Hurlbut、G F Martel、J T Lemmer、E L Siegel、E J Metter、J L Fozard、J L Fleg、B F Hurley、1999

Muscle quality. II. Effects Of strength training in 65- to 75-yr-old men and women - PubMed

・12 人の高齢男性（69±3歳）と 11 人の高齢女性 （68±3歳） が対象
・Keiser K-300 脚伸展マシンで、高抵抗の膝伸展ST運動を4セット、週3日、9週間
・大腿四頭筋の横断面積が増加
→ 9週間で筋肥大が起こった

■男性と女性の上半身と下半身の抵抗トレーニング後の筋力と筋肉の厚さの変化の経時変化

T Abe、D V DeHoyos、M L Pollock、L Garzarella、2000

Time course for strength and muscle thickness changes following upper and lower body resistance training in men and women - PubMed

・17人の男性と20人の女性が対象
・8～12 回の反復最大運動（RM）を使用して疲労するまで6種類の動的レジスタンス運動（WT）を週3日、12週間
・男女ともに6週目に胸部と上腕三頭筋の横断面積（MTH）の有意な増加を引き起こしました。しかし、大腿四頭筋の横断面積（MTH）の増加に有意ではない傾向が見られました。12週間のWT後、上半身と下半身の横断面積（MTH）の相対増加は、男性でそれぞれ12%-21%と7%-9%、女性で10%-31%と7%-8%でした。これらの結果は、全身WTプログラムの最初の12週間は、上半身の横断面積（MTH）の増加が下肢に比べて大きく、早く起こることを示唆しています。
→ 12週間では明らかに筋肥大した

3.まとめ

上記の研究結果を踏まえると、8-12週間、やはり2-3ヶ月でトレーニングの効果、成果は出るようです。
一方、「7-10週間、週1回の頻度」では筋肥大の成果があるとは言えなかった、という結果もありました。
その他の研究結果を踏まえると、週3回などが多いので、8-12週間（2-3ヶ月）で成果、効果を出すには、週2-3回のトレーニングが必要という条件もあるかもしれません。
トレーニングの頻度に関しては、さらに議論が必要そうです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ぜひこの件に関して、有益な情報やご意見などございましたら、お気軽にご連絡ください。一緒に思考を深めていきましょう！

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