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【work】 脱ぐという行為をモチーフにデザインしたTシャツ
Tシャツをメインの商品として作っていた頃、僕の中では『Tシャツは気分を表す皮膚』というふうに考えてデザインすることが多かった。 そりゃそうです、着ている状態でどんな気分になるか、どんな気分の日にそのTシャツを着るのかっていうのが普通の選び方ですから。
今回紹介するのは、その前提を疑って "脱ぐ瞬間" にフォーカスしたデザイン。 商品としてデザインしたというよりは脱ぐ行為をアート的に表現したモノですね。
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Tシャツを脱ぐという行動の短い時間だけ、このデザインが意味を持ちます。 1枚目は『狼』、脱いだシャツが顔にかかるとき、裏側にプリントされた狼の顔が現れます。 何を意味しているのかは、きっとあなたが想像したとおりなのでわざわざ説明する必要もないでしょう。
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このTシャツの表側には何もプリントが無い白Tなんだけど、こういうコンセプトだからいつもと同じ生地のTシャツでは脱ぐという行為が際立たないと考えてオーガニックコットンを使ったシャツを選んでいます。 普段使用していたのは6.2ozのヘビーウェイトTシャツだから比較的厚手で透け感がない、それと比べるとオーガニックコットンのコレは軽い着心地の薄目の生地。 何度かテストプリントを繰り返して表に絵が透けない濃度と適切なプリント位置を探りました。 プリント業者さんもよくこんな無茶な要求に応えてくれたものです。
コレを作ったあとにネットで同じように裏側にゾンビなどの顔をプリントしたTシャツを見かけたんだけど、それらは僕がやったこととは全く意味が違うから面白かったなぁ。 僕もふざけて半脱ぎのTシャツでゾンビ顔被って遊びたくなったもの。
このコンセプトでは他に2つのデザインを作りました。 僕はたいてい1つのコンセプトやモチーフで3つの連作にすることが多いんです。 連なることで意図がハッキリしますよね。
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3つの動物の顔はそれぞれ違った意味を持たせています。 図案は全てデジタル作画ですが、写真のトレースではなく手描きなので程よくディフォルメが効いていますね。 動物の毛並みを描くのが楽しかったことを憶えています。
このデザイン群のコンセプトを伝えるためにモデルを務めてくれたレイちゃんは、今回の記事に写真を掲載することを快諾してくれました。 ありがとう! 締めとして写真をもう一枚載せておきましょう。
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サポートしてくれる人が増えると、新しい作品を作る余裕も出てきます。余裕は新たな可能性を見出す機会をもたらしてくれますね。新たな可能性からは今までと違った視点も生まれるかもしれません。