見出し画像

収容病棟/王兵監督

ワン・ビン(王兵)監督の『収容病棟』。雲南省の精神病院を撮った前後編4時間のドキュメンタリー。ワン・ビンといえば、前中後編で9時間の『鉄西区』を見ている者にとっては、4時間とはいえどその映像の連なりを「短く」とすら感じてしまう。様々な理由によって世界から隔離された彼らに対して、何も問わず、何も答えず、ただひたすらカメラという眼差しで、彼らと向き合う。そこに大きな物語を作ってしまわないことは重要だ。黄色く不穏な光と時間。だが日中は想像以上に穏やかな日常でもある。

映画の後編に入り、ワン・ビンの眼差しは彼らにとても近くなってきているのがわかる。ひとりひとりの奇妙な振る舞いは、ひとりひとりの物語として昇華され、ただその時間とその場所の中に存在する。
http://moviola.jp/shuuyou/#intro

監督:ワン・ビン
2014年9月5日鑑賞

ありがとうございます。サポート頂いたお金は今後の活動に役立てようと思います。