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COLD WAR あの歌、2つの心/パヴェウ・パヴリコフスキ監督

パヴェウ・パヴリコフスキ監督の『COLD WAR あの歌、2つの心』を見ました。ポーランド映画ですね。
https://coldwar-movie.jp/introduction.html

初めに気づくのは画面がスタンダード(4:3)で白黒ということでしょうね。最近の映画と比べるとかなり横幅が狭いわけですが、その画面の全てに冗長さを許さない、美しく計算しつくされたショットを重ねた映画です。

ポーランドはもちろん第2次大戦で大きな傷を負った国ですが、戦後は今度はソ連の支配下、人々は共産主義国家に生きることになります。ポーランドの民族音楽と民族舞踊も、このナショナルなアイデンティティが共産主義国家を讃える音楽として利用されることになるわけです。

物語はポーランドの民族合唱舞踏団で出会った音楽監督のヴィクトルと歌手を目指すズーラをめぐる、短く言えば「ファム・ファタール」です。サイトにサウンドトラックがついているのですが、ポーランド語の原曲「Dwa Serduzka」とフランス語(ヴィクトルが亡命した先がフランスだったのですが)の「Deux Coeurs」の間で二人の気持ちが切なく揺れるわけです。

それにしても美しい映像、音楽。そして最後のシーン...。見事な「映画」をぜひ。

監督:パヴェウ・パヴリコフスキ  出演:ヨアンナ・クーリク | トマシュ・コット
2019年8月9日鑑賞

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