アウトカムよりもまず、理解を優先したい
年末年始の休みに『世界一流エンジニアの思考法』を読みました。
世界一流エンジニアとは、いわゆる GAFAM のエンジニアを指しています(文中ではインターナショナルチームという表現も)。
彼らのマインドセットや振る舞いについて、体験談も踏まえつつ外観的に評価しているのが、この本の面白さだと思っています。日本伝統企業のしがらみに囚われている日本のエンジニアの目線で書かれているとも言えます。
『Googleのソフトウェアエンジニアリング』などでは、内部の目線で彼らの文化や取り組みが展開されるのですが、そして我々との隔世の感をものすごく感じてしまうことが多いです。それがないのが、この本の良さであり、読みやすさにもつながっていそうです。
勇気をもらった一節
この一節(ちょっと長いですが…)は、「ああ、それでいいんだ」とお墨付きをもらえた感があり、非常に心に残りました。
焦燥感にかられて、理解よりも、成果を出すことを優先してしまうのは同感です。「◯ヶ月後には(転職前、異動前と)同等のパフォーマンスが出ることを期待している」といった圧迫も受けたりします。
私個人としては理解を優先してほしいとメンバーには伝えつつも、曖昧な表現にとどまっていて、結局は(メンバーが勝手に)焦燥感を生み出してそうです。自分だったら何も圧迫されなくても、焦るに違いないので。
自分がマネジメントの立場として、理解を優先する文化をどう醸成するかはさておき、自分自身の優先順位として「理解」は明確に持ちたいですね、まずは。
おまけ:「サーバントリーダーシップ」とは?
チームビルディングの文脈で、サーバントリーダーシップについての言及がありました。
リーダー(マネージャー)は指示をせず、チームが主体的に動く。リーダーはそれを支援する。・・・むずい。
従来型の「コマンドアンドコントロール」(上司が部下に指示する)と対比しての「サーバントリーダーシップ」なのですが、指示せず主体的に動いてもらうことの難しさは相当なものと思っています。
結局、その2つの間の中途半端なマネジメントに陥りそうです。
「ぼくはサーバントリーダーシップ的なマネージャーなので・・・」と言うのは簡単ですが、あれこれ指示してはないものの、実は自分の意思や意図をチームに押し付けてしまうのが実態ではないでしょうか。
「サーバントリーダーシップ」には、「チームの障害を取り除く」役割があることは重々承知していたものの、「指示せず主体的に動いてもらう」ことの重要さと難しさを気づかせてもらいました。
サーバントリーダーシップについて、改めて学習してみたいと思います。
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