cf. 『現代思想 2019年11月号 特集=反出生主義を考える ―「生まれてこない方が良かった」という思想』青土社,2019.

反出生主義を考えると「存在」,「時間」,「論理」が鍵概念のように思う.

「日本死ね」と,「転生モノ」の流行は,反出生主義とつながっているのでは?

個として生きづらい日本で,
「生まない」は僅かに許された表現であり,
実存のあり方であって,
社会に対する恨みが原因の緩慢なテロのようにも思う.

今の日本社会は反出生で殺して,今の日本ではない場所にならば,転生し,出生したいのではないか?

「親ガチャ」と反出生主義は連関している.
じぶんの子どもにハズレ(じぶん)を引かさずに済むように産もうとせず,
じぶんから見て,多くのハズレの親がした子どもを生むという判断を否定したくなるのだと思う.

過去から現在までの「生まれてこないほうが良かった」という思想は,
やはり,未来からの不安による「はやく死にたい」という思いと連関していないとは言えないと思う.「メンヘラカルチャー」とも連関しているとも思う.

生まれてきてから,生まれてこないほうが良かった,と思考するのは,不可逆な「過去」にとらわれているからだと思う.「過去」に生まれてきて良かった,来ないほうが良かった「理由」を求めている.

多分,分析哲学の根底にある「論理」じたいの問題とつながっていると思う.


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