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天気予報はエンタメ

昨日の天気予報は東京でも雪。鉄道も一部在来線では運休が決まったと報じた。いつも変わらない日々を過ごしているオッサンは、もしかしたら不謹慎かもしれないが、雪が降ると聞いただけで、ワクワクしていた。その期待は見事に外れることになるのだが、母ちゃんとも明日は雪だと盛り上がった。

夜中にゴミを捨てに外に出たとき、雨はすでに降り始めていた。天気予報では雨は明け方にかけて雪に変わると言っていた。でも、オッサンは感覚的にこの雨は雪にならんぞと思っていた。なぜか?底冷えするような雨でなかったからだ。裸足でサンダルを履いて雨の中を歩いたのだから嘘ではない。

オッサンのばあちゃんは、気象予報士でもなんでもないが、雨が降りそうだと言うと、たいてい当てていた。ばあちゃんいつも畑に出ていた。オッサンもばあちゃんについてよく畑に行った。

畑に湿った暖かい風が吹くと、ばあちゃんは「そろそろ家に帰るか」と言った。
畑の上空に低くて暗い雲がかかると、「そろそろ家に帰るか」と言った。高い白い雲は歯牙にもかけない。遠い空の入道雲もそうだ。
鳥が空低く飛ぶようになると、「帰ろう」と言った。
家に着くころになると、不思議と雨が降り始める。

オッサンはばあちゃんから天気予報のコツを教わった。経験から得られた知識を「経験知」と言うらしい。天気予報にまつわる「経験知」をばあちゃんに伝授してもらったのだ。

ちなみに、生成AIは「経験知」をもっていない。その代わり莫大な「論理知」をもっている。

オッサンは「経験知」をもってして雪にはならんぞとひそかに予感を的中させたが、母ちゃんと一緒にテレビの天気予報を見ながら盛り上がれたことの方がよかった、と思った。

TBS系列の午後の番組「ゴゴスマ」をよく見る我が家にとって、天気予報は報道ではなく、エンタメなのだ。だから天気予報が外れようが、面白いし家族で盛り上がれるからまた見るのだ。

天気予報で盛り上がれる我が家は最強なのかもしれない、とも思った。

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