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#従業員

効率的な人事異動の実現:6つのステップで組織の力を引き出すー日経ビジネス記事より

 日経ビジネス2024/5/24の記事に『人事異動のコツ 知っておきたい6つの段階』が掲載されていました。人事異動については、多くの企業で多く行われている一方、悩みも多いのではないかとも思います。人事異動は、従業員と組織の双方に良い面もありますが、欠点もあります。経営学者ジェフ・S・ジョンソン氏が、人事異動の6段階を指摘、その有効性を高める選抜方法と方針を提案しています。その上で、人事の立場としてさらに考察していきます。 人事異動の6段階動機づけの段階  従業員が異動の利

【書籍】会社は人間修業の道場ー染谷和巳氏の視点から

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp160「5月7日:会社は人間修業の道場(染谷和巳 アイウィル主宰)」を取り上げたいと思います。  染谷和巳氏といえば、「鬼上司」シリーズの書籍が有名、『上司が鬼にならねば部下は動かず』(プレジデント社)は特に有名と思います。  染谷和巳氏が「会社は人間修業の道場」という観点から、仕事を通じて成長する重要性について語っています。彼は、会社での苦労や挑戦を修業と捉え、それを乗り越えることで個

スマートに主張するー現代のマウンティングリテラシーの技術

 『プレジデント2024年5/17号)』は、「毎日ラクになる 任せるコツ」でした。その中でも、「現代の新しい「教養」マウンティングリテラシー」(p80)は大変興味深い内容でした。  「マウンティング」とは、自己の優位を示すために他者に対して行われる言動です。この言葉はもともと動物行動学から来ており、サルが群れの中で優位な個体が劣位の個体に乗ることで社会的な序列を示す行為を指します。現代では、人間社会においても同様の行動が広く見られ、特にSNSの普及によって個人が自己の優位性

川上真史氏ーパブロフの理論からビジネス戦略へー条件付けとマインドセットの理解

川上真史ビジネス・ブレークスルー大学教授の「企業と心理学 トピックス #7 条件付けとマインドセット」というテーマは、マインドセットが条件付けによって変わっていくという興味深い視点を示しています。人事の立場においても非常に重要な示唆を得られるものでした。考察してみたいと思います。 条件付けとマインドセットの理解 条件付けとは、ある特定の刺激(条件刺激)に対して一定の反応(無条件反応)が習慣化される心理学のプロセスです。この概念は、イワン・パブロフの古典的条件付けの実験から広

AI時代の企業変革ー従業員リスキリングの戦略と実践ー後藤宗明氏

 Aoba-BBTの番組後藤宗明氏によるの「AI時代のリスキリング2_リスキリングのステップ(法人編)」というテーマは、AI時代における企業と従業員のリスキリング(新しいスキルの習得)の重要性と、その具体的な方法について非常に深く言及しています。  後藤氏は、リスキリングに関する以下の書籍を出版していますが、こちらも非常に参考になります。  まず、リスキリングは企業が主導して行うべきであり、就業時間内に実施することが極めて重要だと指摘されました。個人の自助努力に任せるので

【書籍】USJの躍進と森岡毅の信念ー顧客エンゲージメントと従業員モチベーションの向上

『一生学べる仕事力大全』(致知出版社、2023年)のp364「地球上で最も必死に考えている人のところにアイデアの神様は降りてくる(森岡毅さん)」を取り上げたいと思います。  ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の集客数を劇的に増加させた森岡毅氏の改革とその背後にある哲学に焦点を当てています。森岡氏の主な目標は、お客様一人ひとりに最高の満足を提供し、彼らの笑顔を増やすことでした。彼のビジョンは、お客様に忘れられない体験を提供することにより、USJを訪れるすべての人々を幸