マガジンのカバー画像

書籍・記事購読コメント

124
書籍・記事購読に関するコメントです。
運営しているクリエイター

2024年3月の記事一覧

中途採用の新潮流ーリファラルとアルムナイ採用戦略の革新

 中途採用市場の拡大に伴い、従来の採用方法に変革を求める動きが活発化しています。特に、リファラル採用やアルムナイ採用といった新しい形式の採用戦略が、企業と求職者双方の間で高い評価を受けています。これらの戦略は、人材の質の向上、採用コストの削減、組織への迅速な適応といった複数の利点があります。日経ビジネスの2024/03/29の記事『富士通、社員の仲介で400人採用 「ネオ縁故」はコスト低く定着率向上』を読み、改めてその重要性を認識したところです。 リファラル採用の進化と実践

与える文化の力ー人事のためのコシノジュンコ氏からのインサイト

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp81「2月22日:与うるは受くるより幸いなり(コシノジュンコ デザイナー)」を取り上げたいと思います。  コシノ氏は、家族が教会に通っており、亡くなった母が遺した最後の言葉が『聖書』の「与うるは受くるより幸いなり」という言葉だったことを紹介しています。母は2006年に93歳で亡くなる前に、病気になる約一か月前に雑誌のインタビューに答え、「与うるは受くるより幸いなり」という言葉を関西弁で語り

【書籍】常に前進ー福島孝徳氏と佐野公俊氏の医療改革と自己研鑽ー福島氏追悼

『一生学べる仕事力大全』(致知出版社、2023年)のp692「常に前進、常に挑戦(福島孝徳氏、佐野公俊氏)」を取り上げたいと思います。  福島孝徳氏は、2024年3月19日にお亡くなりになったとのこと。ご冥福をお祈りいたします。非常に残念です。  福島氏については、以下の『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』でも取り上げました。「すべて努力」という徹底ぶりに、大変驚かされたものです。  今回は、脳神経外科医である福島孝徳氏と佐野公俊氏のという、日本の脳神

従業員教育の新時代-「勉強してはいけない」という挑戦

 川上真史ビジネス・ブレークスルー大学教授の「企業と心理学 トピックス #3『勉強』してはいけない」というテーマは、企業や組織における教育と学習のあり方に対する深い洞察を提供しています。  この視点は、私が長年関わってきた人事領域においても非常に重要な示唆を与えるものでした。従業員のスキルアップについて、教育の機会・メニューを取りそろえること中心に考えがちですが、それだけでは不十分です。  川上教授の提言を掘り下げ、企業における学習の実践にどのように応用できるかを考察します

【書籍】今に生きる教訓ー石川真理子と祖母の智恵

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp286「9月5日:明日を案ずるより今日を最期と生きるのです (石川真理子 作家)」を取り上げたいと思います。  石川真理子さんの言葉から、今日を最期と生きることの重要性について語られています。祖母の言葉を通じて、日々を感謝の心を持って生き、些細な心配ごとにとらわれず、目の前の一歩を最良にする心がけが強調されています。昭和初期の不安定な時代背景の中で、祖母は不安や心配を払いのけ、今に集中する

【書籍】研究の精神ー西澤潤一が示す謙虚さと独創性

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp101「3月12日:偉大な発明・発見の源泉となるもの(西澤潤一 東北大学学長)」を取り上げたいと思います。  私が東北大学に入学した1994年、まさに西澤氏が東北大学の総長でした。科学者でありながら、教育にも力をいれてらっしゃることを鮮明に覚えています。  西澤氏は、研究において最も重要なのは、謙虚かつ忍耐強く真実を追求することであると語っています。彼は、偉大な先人の発明や発見を盲信する

3W1Hで描く未来図ー定年までに実現する資産設計戦略(深野康彦さん)

 The21 2024年4月号「普通のサラリーマンが定年までに「お金の自由」を手に入れる方法」の中で、FPの深野康彦さんの「3W1Hで自分をよく知る」、という観点の記事は自身にとっても、また、人事の立場としても改めて考えさせられるところがありました。  老後の過ごし方とそれに必要な資金を計画する際、「3W1H」つまり「いつリタイアするのか(When)」「どこで過ごすのか(Where)」「誰と暮らすのか(Who)」「どのように過ごしたいか(How)」を基準に考えることが大切で

【書籍】師と歩む人生の旅ー森信三による人物理解のアプローチ

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp100「6月15日:人物を知る五つの標準:森信三(哲学者)」を取り上げたいと思います。  森信三氏は、人間を知るための五つの基準を提唱しています。これらは、個人の師匠、人生の目標、過去の経歴、愛読書、そして友人関係という要素から成り立っています。これらの基準を通じて、人の性質や将来の方向性を大まかに推測できると森は考えています。  しかし、森はこれらの要素が最終的には「師」という一つの根

【書籍】挑戦と成長の文化: 鍵山秀三郎の哲学を組織に生かす

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社、2020年)のp106「3月17日:最大の危機は、低過ぎる目標を達成すること(鍵山秀三郎)」を取り上げたいと思います。  鍵山秀三郎氏は、人生や仕事での問題に対する考え方について、その対処の仕方が重要だと説いています。問題が生じたこと自体は問題ではなく、問題にどう対応するかが大切であり、問題が人生を破滅させるわけではないと述べています。失敗を恐れずに学び、次の成功へのエネルギーに変えることの大切さを強調して

【書籍】継続的成長の芸術ー藤沢秀行からの謙虚さと終生学習の教訓

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp334「10月21日:伸びてくる人の共通点(藤沢秀行 囲碁九段・名誉棋聖)」を取り上げたいと思います。  藤沢秀行九段の言葉からは、成長し続ける人の特徴として「謙虚さ」と「絶え間ない学び」が挙げられています。彼は、自分が何も知らないと認識することから始まり、それが謙虚さを育て、物事の本質を見抜く力につながると説いています。例えば、囲碁の対局を通じて、初心者から学び、自己の未熟さを認識し続け

【書籍】『致知』2024年4月号(特集「運命をひらくもの」)読後感

 致知2024年4月号(特集「運命をひらくもの」)における自身の読後感を紹介します。なお、すべてを網羅するものでなく、今後の読み返し状況によって、追記・変更する可能性があります。 巻頭:高千穂神社宮司 後藤俊彦さん 「国民の心意こそが国家発展の力の源泉」p7  後藤氏による巻頭言では、国民の心意が国家発展の源泉であり、共生の道を歩むこと、そして「和」の大切さを強調しています。能登半島地震や羽田空港の事故など、災害や困難に見舞われた日本での経験を通じて、国民が一体感を持ち、

【書籍】人間の成長を促進する組織ー森信三の教えと現代人事の挑戦

『一生学べる仕事力大全』(致知出版社、2023年)のp770「わが言葉の人間学ー哲学は本来、生きる力になるべき(森信三)」を取り上げたいと思います。  森信三という哲学者の考え方や言葉について述べたものです。森氏は、人間がどのように生きるべきかを深く追求し、その答えを学問と実践の融合に求めた人物です。彼は、年長者の苦労を理解し、想像力を使って経験の限界を超えることが叡智の表れであるとしています。この叡智は、学問や教育においても非常に重要とされています。私も、森氏の著作を繰り