見出し画像

ベアマーケット入りした日本株式市場

日経平均はベアマーケット(弱気相場)の「定義」である「−20%」を満たしました。
厳密な言い方をすると、数値的な定義はないのですが、価格が直近の高値から20%以上下落すると、ベアマーケット入りしたと言われることが一般的です。
弱気相場は激しい価格変動を引き起こし、その動きが数ヶ月から数年続くこともあります。
普通、ベアマーケット入りすると、それ以前に囃されていた相場のテーマは投資家から放棄されます。
ちなみにベアマーケットの対義語はブルマーケットです。

これまでの上昇気流に乗った日本株の買い理由は「円安、インバウンド消費、デフレ脱却…」というものでした。
しかし為替は161.5円から一気に145.1へ円高に振れているため、もはや円安やインバウンドのストーリーは通用しなくなったと言えます。

このところの急激な円高で今後企業収益は圧迫を受けることが予想される可能性が高まっています。
日本株が再び上昇して行くには新しいストーリーが必要だと思われます。
しかし新しい買い材料を見つけるのはなかなか困難かもしれません。
保有している個別銘柄で含み損がある方は、一旦は早めの損切りを進めた方がいいと思います。

トリガーを引いたのは植田日銀総裁ですが、この急激な今回の下げはどうやら弱い経済のせいじゃないかもしれません。
また国内金利は、利上げを決めた日よりも大きく低下しています。
債券市場は、これを明確に織り込んでいます。
これにより、日銀は金融緩和を長く維持する他ないかもしれません。

今日も今の所、日経平均は10時前の時点で476円安ですが、普段ならば十分下がっている株価なのですが、ここ数日の4,000円下げとか3,000円上げとか見ていると、大したことがないと錯覚してしまいますね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?