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欧米株に追随なるか、日本株

5月21日
週末の米国株は、もみ合いで終わりました。
(NYダウ +0.3%、NASDAQ ▲0.1%、S&P500 +0.1%)
NYダウが史上初となる、終値での4万ドルを突破した先週末でした。
ここまでの13営業日で11日上昇し、強い上昇トレンド中です。
VIX(恐怖指数:将来の相場に対する投資家心理を反映する指数とされており、一般的にVIXの数値が高いほど投資家の先行き不透明感も強い)が11.98まで低下し、約5年ぶりとなる低水準です。

そして週明けは
NYダウ 39,806.77 ▲196.82 ▲0.49%
NASDAQ 167,94.87 +108.90 +0.65%
S&P500 5,308.13 +4.86 +0.09%

完全なゴルディロックス相場(「適温相場」過熱しすぎでなく、かといって閑散でもない適度な相場のこと)で、ジリジリ上がる上昇トレンドを形成しています。

5月発表の経済指標が軒並み弱く、利下げ期待が増大となりましたね。
FOMC→雇用統計→ISM→CPI・小売売上と、イベントごとに金利が低下し、実際に10年金利は、一時4.7%→4.3%まで低下しました☺️

金利が低下したことで、トレンドが逆転、4月下旬には一時4.7%に達し、4月の株価は大きく調整しました。

ところが5月に入り、この流れが逆転しました。
今後は逆に4.5%を下回り、4.4%まで低下しました。
これは逆に、リスクオンのサインと見てもよいと思われます。
実際に5月の米株は急騰し、3指数ともに史上最高値を更新しました。

米株への投資であれば、強気継続です。


ただ、そんなアメリカにもネガティブな要素はあるにはありまして、いくつか挙げると・・・

1. 家計負債は過去最高の17兆7000億ドル
2. 住宅ローンは過去最高の12.4兆ドル
3. 自動車ローンが過去最高の1.6兆ドル
4. 学生ローンが過去最高の1.6兆ドルに迫る
5. クレジットカード負債が過去最高の1兆1,000億ドルに迫る

この様な状態のアメリカですが、今はゴルディロックで不安要素は無視の相場なので、あまり影響はないものの、後々何かが壊れたらいずれ株価にも影響を与える可能性があります。

米国株を仕込んでいる方は要注意です。

翻って週明けの日本株はというと
日経平均 39,069.68 +282.30 +0.73%
心理的節目と言われている39,000円を約1カ月ぶりに回復したことで上昇に弾みがつき、一時600円超高に上昇しましたね。
欧米株高からの出遅れが意識され、先物主導の見直し買いが強まったとみられています。

ということで、日本株が欧米株に出遅れる動きが続いています。
日本株は日銀が円安対策の為に早期の金融正常化を迫られるとの見方から、戻り売り圧力が強い傾向にあります。
また日本企業の慎重な業績見通しも上値を買いにくくしている要因となっているようです。
そして、今年に入り急増した信用買い残の巻き戻しが売り圧力を強める展開です。
これらの悪材料が続く限り、上値は重いかもしれません。

そして歴史的な超円安もあり、特に内需株は今は苦しい時です。
買い控えがピークとなり、個人向けビジネスは不況だと思われます。
例えば、先週に決算を出したニトリも大幅減益で、株価は暴落です。NTTも然りです。

が、引き続き、日本株は米株と同じく買い時かと思います。
1-3月は春の賃上げ直前で、実質所得が最も苦しい時でした。
4-6月から大手企業の大幅賃上げが確実で、ここは改善されると思います。
この動きに中小企業も追随してくると、年後半には個人消費も上向くことが期待できます。
ただし銘柄選択には注意が必要です。

参考までに、日米の年初からの上昇率をお示しします。
NYダウ  :  6.1%
S&P500 :11.2%
NASDAQ:11.2%
M7.          : 19.2%
SOX指数:19.3%
日経平均 :15.9%
M7         :マグニフィセント・セブンとは米株式市場を牽引する、時価総額の大きいテック企業7社のこと
SOX指数:フィラデルフィア半導体株指数

日経平均は大健闘ですが、やはりM7や半導体には劣りますね。

今後は、NVIDIA決算しだいです。
NVIDIAの決算が今回も強ければ、株高トレンドは継続するでしょう。
逆にNVIDIAが崩れる場合には、市場全体が影響を受けます。

また、今週前半の要人発言には耳を傾けておいた方が良いと思われます。

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