「Google式10Xリモート仕事術」

ご献本いただきました。実は、弊社があまりにありがちでチクリとくる事例として本書に取り上げられています。

本書は単なるアプリの解説本ではありません。Google最高位パートナーの平塚知真子さんが考え方の基本からGoogle Workplaceを使った10Xの働き方を教えてくれています。Googleのアプリ10本を使って、10倍の生産性をあげる働き方です。言わば、「思想」のレベルから仕事術を変革するステップ、知恵が溢れています。しかも、リモート?クラウド?一体なに?とお悩みの方でも、読みやすい書きぶりでたちまち最後まで読めてしまうでしょう。

Google式仕事術とはなにか?事例として取り上げられた私自身も平塚さんと知り合うまではよく分かっていませんでした。ただ、建設会社の社長としてはITに詳しい方だというプライドばかりが高くて、Gmailを10年以上前から法人アカウントで加入しただけで、社員の理解が進み、10X、まさしく10倍の仕事効率があがるだろうと思い込んでいました。しかし、私がこぶしをふりあげ、社内エヴァンジェリストを気取ってみても、社員は動きません。「社長、何熱くなってんのよ」という冷ややかな目を浴びるだけでした。

しかし、当時の社員の3分の1に当たる18名を選抜して、平塚さんのEDL社のコンサルを受け、遠隔セミナーを実施してもらい、1年も経った頃から明らかに会社の雰囲気が変わってきました。例えば、弊社が本社を置く千葉県は令和元年の秋に大変な被害を受けました。クラウドベースを基本としたBCP(事業継続計画)を既に策定し、社員の安否確認フォーム、修繕等の依頼受付スプレッドシートが準備されていたため、東日本大震災を越える緊急対応の依頼や、応急修繕の依頼をもらってもひとつも混乱せずに対応できました。社長の私が動くより先に社員がすべて先行して動いてくれていました。

さらに、今回の新型コロナウイルス感染症の蔓延が始まった3月にも、なんの抵抗もなく、困難もなく、リモートワーク、事業所作業所毎の公衆衛生的分離が実現できました。社員100名以下の中小企業グループとしては異例ではないでしょうか?

平塚さんのお陰で社内ではGoogle仕事術がかなり浸透してきています。しかし、協力業者さん、お取引先さんなどにはまだまだです。そして、平山建設の本当の10X、本当に10倍の生産性の働き方改を実現するには、関係の会社の方々にこの「10Xの働き方」をご理解いただく必要があります。平塚さんのご本はまさにこの働き方を協力会社さん、お取引先さんに広げていくガイドとしても最適だと確信しています。

思想」と最初に書きました。二度目読み直して本書は「これができます」という一般の「アプリ本」と一線を画しているのは、「これはやめましょう」という「仕事術」を提案していることに気づきました。電話でアポイントを取るのをやめてカレンダーを共有しましょう、文書ファイルをメールで送り合うのをやめてひとつの文書ファイルを共有しましょう、対面しかない打ち合わせをミートで場を共有しましょう、等と。10Xの本質はこれまでの仕事の仕方をゼロベースで見直して、互いを信じ合う、共有シェアしあうことで次元の違う生産性をみんなで実現しようという「思想」なのではないでしょうか?

とにもかくにも、Google最高位パートナー、平塚さんには感謝しかございません。社員とも、改めて本書を熟読、学習し、改めて仕事のやり方を「働き方改革」していこうと張り切っています!

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