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映画「RRR」(RRR, 2022, 印, 監督 S.S. Rajamouli)


インド映画を見るのは久しぶり。おまけに昨年あたりの話題作なので、かなり期待して見た。

時は1920年前後のインド。山奥の村に大英帝国の総督とその家族がやってきた。村の少女マッリが歌を唱うなど一行を歓迎したところ、総督の妻が金貨を2枚、マッリの母親に渡し、マッリをつれて行ってしまった。りっぱな人さらいである。しかし、その部族の結束は固い。ひとりでもいなくなったら、地の果てまで探す。男4人が首都デリーへとマッリを探しに出かける。

4年経っても、マッリを連れ帰れるめどがつかない。そんなとき、4人組のひとり、アクタルは川で少年を救出した縁で、ラーマと知り合いになった。そして行動を共にし、お互いいろいろ学びあう。

頻繁にマッリが幽閉されているはずの総督の屋敷の前に行くも、入る方法がない。そこには美しい女性ジェニーがいる。アクタルはジェニーと仲良くなれば、マッリを助けられるかもしれないと思う。そこでラーマが一役買って、うまく仲良くなった。パーティに呼ばれ、屋敷に招待され、そこで幽閉されているマッリを見つけるのである。

そこからは、突入作戦である。ところが、そんなにうまくはいかない。敵の中でもっとも手強かったのはラーマだった。彼は実は警察で、総督の命を狙いマッリを連れ戻そうとしている部族の男たちを追っていたのだった。

アクタルとラーマは敵と味方に分かれ、とうとうラーマはアクタルを処刑する命令を受けてしまう。しかし、そこでラーマは目覚めた。自分は何をしているのか。警察の中での出世ばかり考えているではないか。そもそも自分は自分の部族の解放運動のため、部族の人々すべてに武器を調達することが使命だったはずなのでは。目覚めたラーマはアクタルを逃がそうとするのである。

はたして、アクタルはマッリを村へ帰すことができるのだろうか。

3時間、なかなか楽しめたけど、評判が高かった割には物語は平板に見えた。特に、ラーマが警察になぜおもねるようになったか、なぜ初心を取り戻しアクタルの見方になるのか、そのあたりの心の動きがわからなかった。

しかし、歌と踊りがたくさん出てくるにもかかわらず、うるさすぎず、くどすぎず、すごく洗練されていた。楽しめるボリウッド映画であることは、間違いない。

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