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映画「フューリー」(Fury, 2013, 米, 監督 David Ayer)
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ブラッド・ピットが制作総指揮をした戦争映画だと聞いた。
時は1945年4月。形勢が危うくなったナチスドイツは、連合軍に総反撃を企てようとしていた。そこに、北アフリカ戦線で活躍をしたウォーダディー率いる4人組が投入された。ウォーダディーはナチスの親衛隊に憎しみを感じ、戦車の大砲に「憎しみ」という名を書いていた。
ひとり欠いていたウォーダディーのグループに派遣されたのが、入隊してわずか8週間の若者ノーマンである。戦車で隊列を組み、進んでいるとノーマンは、ヒトラーユーゲントによる強襲の兆しを仲間に伝えられず、ドイツ軍との戦闘の際も戦うことができなかった。ウォーダディーはノーマンにドイツ人捕虜の射殺を強制し、士気を高めようとした。
しかし、すぐさまノーマンは戦闘に燃えるようになる。アメリカ軍がドイツの小都市を制圧し、民家に押し入った後、ノーマンはその家の若い娘エマと結ばれる。しかしすぐその後、ドイツ軍の空爆があり、その家は破壊され、エマは死んだ。これでノーマンは一人前の軍人となる。
都市に通じる道の警備を命じられたタンク4台で進むものの、仲間のタンク3台はドイツ兵に破壊され、仲間は殺された。残り1台となったウォーダディーたちのタンクも、途中に仕掛けられた地雷で、車輪のキャタピラを破壊されてしまった。そこに、ドイツ軍の隊列が近づいている。それも何百人の規模らしい。怖じ気づく部下たちだけど、ウォーダディーはひとりになっても戦う覚悟を見せる。そして他の4人も戦闘に入る。はたしてこの戦いに勝ち目があるのか。
青年ノーマンの成長物語という筋はよいとは思うものの、あまりひねりのない戦争映画だった。ドイツ人民家でのノーマンとエマのつかの間の恋はちょっとした清涼剤だったけど、本筋にはほとんど関係なかった。ブラッド・ピットは何を描きたかったのだろう。物語を引き立てる何かがほしかった。
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