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久しぶりにハンミョウを見ました。

今年の夏、マンションの敷地内で何度かハンミョウを目撃しました。ハンミョウは、あまり馴染みのない昆虫ですが、タマムシのように鮮やかな色をしています。タイトル画のように、ハンミョウは青色・赤色・緑色の光沢が美しい体に、長い脚、発達した大アゴが特徴的な昆虫です。

カブトムシやクワガタなどの多くの甲虫は、樹液などを食べる”草食系”ですが、ハンミョウはゴリゴリの”肉食系”の甲虫で、アリなどの小さな昆虫を捕食します。ハンミョウは、英語ではタイガービートル(tiger beetle)言います。これは、ハンミョウが捕食した虫たちを、牙(正確にはあご)でズタズタにすることからつけられたようです。つまり”虎のように猛々しい甲虫”という意味です。

ハンミョウは、すばしっこい昆虫としても知られています。ハンミョウは人間が近づくと、飛んで少し先に逃げる習性から、ミチオシエ(道教え)やミチシルベ(道標)という異名を持っています。

ハンミョウとのファーストコンタクトは、小学生になる前だったと思います。当時住んでいた家の近くに、簡易裁判所があって、その敷地内で初めて見ました。昆虫は大好きだったので、良く知られている一般的な昆虫はほとんど覚えていましたが、初めて見た”謎の昆虫”に目を奪われました。というのも、その昆虫がキラキラ光っていて、宝石のように見えたからです。

キラキラした昆虫にタマムシがいますが、玉虫のキラキラ具合とハンミョウのキラキラ具合は全然違います。初めて見たハンミョウを捕まえたいと、ゆっくり近づきますが、捕まえようとした瞬間に”少しだけ飛んで”逃げました。何度かチャレンジしましたが、結局捕まえることは出来ませんでした。残念ながら、鈍くさい子供に捕まるようなハンミョウはいません。”飛んで少しだけ逃げる習性”のことは、ずっと後になって昆虫図鑑で知ることになりました。 

ハンミョウを久しぶりに見て、初めてハンミョウに出会った子供のころを思い出しました。今から半世紀以上も前の出来事でした。

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