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ミリしら物理探査#35 非破壊検査と非侵襲検査

物理探査は地下を調べる探査法ですが、類似した方法に非破壊検査非侵襲検査があります。非破壊検査の対象はモノの内部ですが、非侵襲検査の対象はヒトの内部です。

非破壊検査(NDT; non destructive testing)とは、機械部品や構造物の有害なキズを、”対象を破壊することなく”検出する技術です。主なものに、対象内へ放射線や超音波などを入射して内部のキズを検出したり、表面近くへ電流や磁束を流して表面のキズを検出する方法などがある。また、配管内部の腐食などの検査も非破壊検査に含まれます。非破壊検査の対象としては、工場・プラント・鉄道・航空機・橋梁・ビル・地中埋設物などがあります。空港の搭乗口などで行われる、人や荷物の危険物チェックは、最も身近な非破壊検査の例です。

非侵襲検査(non-invasive testing)は、体に負担をかけない医療的な検査のことです。侵襲というのは医療用語で、”生体を傷つけること”を意味します。つまり非侵襲はその反対で、”生体を傷つけないこと”になります。病気の疑いがあると病院で検査を受けますが、体に負担がかかる検査は避けたいと誰もが考えます。最も身近な非侵襲検査は、タイトル図のようなレントゲン写真です。以前は、本当の白黒写真でしたが、現在はほぼすべてがデジタル画像になっています。

非破壊検査や非侵襲検査は、日常的に使われている一般的な技術です。これらの検査は物理探査とは直接の関係はありませんが、物理探査と類似した手法が使われています。

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