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底辺、上等!!

少し前に『底辺職』と言うキーワードが、SNS上で大炎上したことを覚えている人は少なくないでしょう。このキッカケとなったのは、”僕は底辺職と呼ばれている仕事にはつきたくない”だの、”このままだと世間一般的に言われている「底辺職」にしかつけなくなる”といった、就職情報記事の就活生キャラのセリフでした。

底辺職と言うのは、土木・建設作業員、警備員、飲食店員、介護士、保育士など12の職業を指すようです。これらの職業は、社会生活を営む上で必要だし、どちらかと言えば社会基盤を支える重要な職業です。しかし、仕事がキツイとか給料が少ないといったネガティブなイメージが広がっていることも事実です。

底辺は英語で言えばbaseで、三角形を支える基礎の役割をもっています。またbaseという単語は、社会基盤で必要な鉄や銅などの有用金属(ベースメタル:base metal)にも使われています。ただしここでも、金や銀などの金属に対する言葉として、金属という言い方もあります。

科学技術にも差別的な用語は残っていて、機械を使って自動で測定する計測制御の分野では、親機をマスター(master:主人)、子機をスレーブ(slave:奴隷)と言います。

話を”底辺”に戻しますが、私は底辺以下に存在する”地下の仕事”をしているので、私からすれば底辺は遥か頭上の存在です。地表面(底辺)は目で見て確認できますが、地底(地下)は直接見ることが出来ません。そこで我々は、自分たちの眼に代わるセンサで地下を間接的に見ようとしています。それが物理探査という技術です。”地下の視える化”に興味があれば、拙著↓↓がお勧めです。よろしくお願いします。


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