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ミリしら物理探査#9 『インピーダンス』

 インピーダンスは、陽気なダンスではありません。語感から想像すると、そんな感じもしますが・・・。

 インピーダンス (impedance)は、電気回路では電圧と電流の比を表す複素数です。インピーダンスは、直流回路におけるオームの法則の電気抵抗(レジスタンス)の概念を複素数に拡張し、交流回路に適用したものです。単位としては電気抵抗と同じオーム(Ω)が使われます。インピーダンスは複素数なので、複素抵抗とも呼ばれます。

 電気回路のインピーダンスは、電圧と電流の比(電圧/電流)で、インピーダンスの逆数をアドミッタンスといいます。 また、インピーダンスの実部をレジスタンス、虚部をリアクタンスということがあります。レジスタンスは直流抵抗を表わし、リアクタンスは電圧と電流の位相差を表わします。

 物理探査では、電磁探査の理論でインピーダンスが出てきます。MT法(地磁気地電流法)では、電場と磁場の比であるMTインピーダンスから見掛比抵抗を計算します。また、弾性波探査の反射法では、音響インピーダンスという物理量が出てきます。音響インピーダンスは、物質の弾性波速度に密度を乗じた物理量で、大雑把に言えば弾性波の伝え難さを表わします。

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