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数学の小ネタ#23 数学の未解決問題

数学には、多くの未可決問題があります。有名なのは、懸賞金が付いたミレニアム問題と言われる問題です。ミレニアム懸賞問題とは、アメリカのクレイ数学研究所によって、2000年に発表された100万ドルの懸賞金がかけられている7つの数学の未解決問題のことです。これらの問題は有名ですが、かなりの数学的知識が無いと”問題の意味自体が分かりません”。私も、もちろんわかりません。辛うじて理解できるのは、「ナビエ–ストークス方程式の解の存在と滑らかさ」だけです。

ヤン–ミルズ方程式と質量ギャップ問題 (Yang–Mills and Mass Gap)
任意のコンパクトな単純ゲージ群 G に対して、非自明な量子ヤン・ミルズ理論が 'R4 上に存在し、質量ギャップ Δ > 0 を持つことを証明せよ。

リーマン予想 (Riemann Hypothesis)
リーマンゼータ関数 ζ(s) の非自明な零点 s は全て、実部が 1/2 の直線上に存在する。

P≠NP予想 (P vs NP Problem)
計算複雑性理論(計算量理論)におけるクラスPとクラスNPが等しくない。

ナビエ–ストークス方程式の解の存在と滑らかさ (Navier–Stokes Equation)
3次元空間と(1次元の)時間の中で、初期速度を与えると、ナビエ–ストークス方程式の解となる速度ベクトル場と圧力のスカラー場が存在して、双方とも滑らかで大域的に定義されるか。

ホッジ予想 (Hodge Conjecture)
複素解析多様体のあるホモロジー類は、代数的なド・ラームコホモロジー類であろう、つまり、部分多様体のホモロジー類のポアンカレ双対の和として表されるようなド・ラームコホモロジー類であろう。

ポアンカレ予想 (Poincaré Conjecture) - グリゴリー・ペレルマンにより解決済。
単連結な3次元閉多様体は3次元球面 S3 に同相である。

バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想 (BSD予想、Birch and Swinnerton-Dyer Conjecture)
楕円曲線E上の有理点と無限遠点Oのなす有限生成アーベル群の階数(ランク)が、EのL関数 L(E, s) のs=1における零点の位数と一致する。

ミレニアム懸賞問題(Wikiより引用)

2024年現在、ポアンカレ予想だけはペレルマンさんによって解決済みですが、残りの6つは未解決のままです。ペレルマンさんは、世俗から離れた隠遁生活をしているようで、この懸賞金も数学のノーベル賞と言われているフィールズ賞も辞退しています。数学の才能が無い凡人の私は、ちょっともったいないと思ってしまいますが、天才の気持ちは凡人には理解できないのです。

懸賞金は付いていませんが、数学の未解決問題はまだまだあります。すでに解かれてしまった有名な未解決(だった)問題に、『フェルマーの最終定理』がありますが、これはフェルマーの死後330年経ってようやく証明されました。

コラッツの問題(コラッツ予想)は、数論の未解決問題のひとつですが、予想の内容は高等数学の知識が無くても理解できます。下には難しそうに書かれていますが、要するに「どんな正の整数でも、2で割ったり、3をかけて1を足す操作を繰り返すと、最終的には1になる」ということです。この問題は単純なので、ある程度の大きさまでの整数なら、プログラムを組んで確かめることができます。しかし、無限に大きい数についてまでは確かめることは出来ません。

任意の正の整数 n に対して、以下で定められる操作について考える。
・n が偶数の場合、n を 2 で割る
・n が奇数の場合、n に 3 をかけて 1 を足す
このとき、「どんな初期値から始めても、有限回の操作のうちに必ず 1 に到達する」という主張が、コラッツの予想である。

Wikiから引用

数学には未可決問題がまだまだありますが、科学全般について言えば未解決な問題ばかりといっても過言ではありません。だから研究は面白いんだと思います。

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