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『シティ情報ふくおか』の思い出

『シティ情報ふくおか』は、福岡市を中心とした福岡都市圏のタウン情報誌です。私が”ふくおか”を知ったのは、大学に合格して大分の田舎ら都会の福岡に引っ越してからでした。大学1年生の最初の週、授業のために生協の書店で教科書を購入していましたが、雑誌が置いてあるコーナーにポップで都会的なデザインの『シティ情報ふくおか』が置かれていました。この時は創刊2年目くらいで、まだブレーク前でした。発行も、そのときは2ヶ月おきの隔月の発行でした。

当時はもちろんインターネットはありませんでしたから、様々な情報は雑誌経由でした。おしゃれに関心がる人はオシャレ雑誌を買いますし、音楽に興味がある人は音楽雑誌を買いました。今なら、様々な最新情報がネット検索すれば一瞬ですが・・・。『シティ情報ふくおか』は地域情報誌の先駆けで、サイズが小さい薄い雑誌で価格も安価でしたが、地域密着型の様々な情報が詰め込まれていました。たしか、テレビ番組表も掲載されていました。

『シティ情報ふくおか』に出会ったころは、私はまだ"福岡初心者"だったので、福岡市の情報を知るのに大変重宝しました。また多くの大学生にとって、日常生活に欠かせない情報誌でした。ちなみにタイトル画は、『シティ情報ふくおか』のマスコットキャラクターである”ふくおかおじさん”です。

情報誌には様々な記事が載っていて、記者が書いた地域密着情報や読者が投稿した記事なども載っていました。また、『クッキングパパ』作者の漫画家・うえやまとちさんが、連載の4コマ漫画を掲載していました。4コマ漫画は面白かったのですが、私は”とちさん”があれほど有名になるとは思いませんでした。

私が好きだったのは、読者の投稿コーナーで、博多弁で書かれた面白い投稿で充実していました。今でも覚えている投稿記事があります。それは京都の大学に入学した福岡出身者からの投稿でした。詳細は間違っているかもしれませんが、次のような内容でした。”京都の大学に通っていますが、アルバイトで家庭教師をしています。ある時、高校生から数学の質問を受けたので、「この問題は、この公式を使うッタイ。そしたらクサ、あとは式を変形したら、答えが出てこようもん」と言うと、高校性が「お母ちゃん、この人、日本語ようしゃべらんでぇ~」と言いました。博多弁は日本語だ!”

一時は隆盛を極めた『シティ情報ふくおか』ですが、フリーペーパーやインターネットなどの新しい情報手段の普及や、角川書店の『九州ウォーカー』の創刊などがあり、発行部数が激減して2005年6月で休刊しました。しかし同年11月に『シティ情報Fukuoka CLASS』として新たな形で発行を再開しています。

懐かしい『シティ情報ふくおか』


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