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ピンチの後にはチャンスが来るの?
今年も8月7日から、全国高等学校野球選手権大会が兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開催されます。猛暑の中の屋外での試合は、選手も応援する観客も大変です。そろそろ暑さ対策として、ドーム球場やナイターでの開催も視野に入れた方が良いかもしれません。
高校野球の中継などを見ていると、得点された直後の回で、解説者やアナウンサーが『ピンチの後にはチャンスあり』と言った常套句を使います。負けているチームを応援/鼓舞する気持ちがあるのでしょうが、果たして本当にそうでしょうか?。
実は確率の問題で考えると、そんなことはありません。ピンチの後に、さらにピンチが来ることもあるし、チャンスが来ることもあります。実際に統計を取ったわけではないので、エビデンスはありませんが・・・。ただし野球の場合は、チームの実力差も関係しますから、それほど単純な確率論では語れません。
スポーツ分野では「ピンチの後にチャンスあり」ですが、ビジネス分野では「ピンチはチャンス」という言葉が使われます。これは、仕事などで苦境に追い込まれている時などに、励ましの言葉としてかけられます。これに似た言葉に、「禍を転じて福と為す」と言葉があります。この言葉の意味は、”禍を怖がるのではなく、それを逆用して幸せに変えよう”ということです。
もちろん、ピンチはピンチなので、そのままではチャンスにはなり得ません。しかし、ピンチを迎える原因となった失敗には何らかのヒントがあるかもしれません。これを見つけて改良すれば、当初の予定よりも高性能なものが得られる可能性があります。あくまで可能性の話ですが。
ホンダを世界的な企業に育てた創業者の本田宗一郎さんは、自身の半生を振り返って、事業の成功と失敗について次のように語っています。「私のやった仕事で本当に成功したのは、全体のわずか1%にすぎない。99%は失敗の連続であった。その実を結んだ1%の成功が現在の私である。その失敗の陰に、迷惑をかけた人達のことを私は決して忘れないだろう」。
本田宗一郎さんの言葉にもある通り、チャンスというのはそうそう巡ってくるものではありません。少ないチャンスをものにできた人が、結果として成功するのです。
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