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マリモ3兄弟

マリモと言えば阿寒湖というくらい、マリモ=北海道のイメージです。マリモは北海道阿寒湖の1種類だけかと思っていたら、他の場所にも生息していることを知りました。

球状の群体をつくるものとしては、①マリモ、②タテヤママリモ、③モトスマリモという3種類がいるそうです。このなかでモトスマリモは、最近命名された新種のマリモで、新参者かつ希少種です。というのも、モトスマリモは国内で2例しか見つかっていません。

しかも2例目は、川でも湖でもなく、川崎市の民家の水槽の中です。このマリモは、発見者が熱帯魚飼育のために約3年前多摩川から拾った石に付着していた可能性が高いようです。しかもこのマリモ、半年前ぐらいから出現したそうです。

この謎だらけのモトスマリモは、発見が2例だけなので素性や生態が全くわかっていません。ひょっとするとモトスマリモはどこにでもいて、ある条件が整うと球形に成長するのかもしれません。今後の研究が気になります。

日本の朝の食卓には欠かせない海苔ですが、最初は生態(海苔の生活史)が全くわかりませんでした。そのため、海苔養殖の当初は養殖には苦労したようです。海苔養殖が進んだきっかけは、イギリスの藻類学者・ドリュー女史による海苔の糸状体が発見です。

それまで夏場の海苔が何処に潜んでいるのか全くの謎でした。しかしドリューさんが、カキの貝殻中にノリの糸状体を発見し、それまで知られていなかったノリが夏をどのように過ごすのかを明らかにしました。このことにより海苔の生活史の科学的な解明が進み、海苔養殖は急速に発展しました。

モトスマリモも、その生活史の前半に、岩の下などの人が気付かない場所に潜んでいる可能性があります。モトスマリモの生活史が解明されれば、モトスマリモを養殖することも可能でしょう。

果たしてマリモブームは起きるのか?。

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