見出し画像

今こそ『地熱発電』

 現在、ヨーロッパではエネルギー価格の高騰が家計を圧迫しています。国によって状況は異なるようですが、ガソリン・電気・ガスなどの料金が軒並み上がっているようです。その原因の一つは例の紛争ですが、それだけでもなさそうです。

 日本でも、ずいぶん前からガソリン代が高値で安定しています。これは円安および原油価格の上昇が原因ですが、エネルギーの大部分を海外に依存している日本にとっては大きな問題です。

 私が小学生の頃、理由は全く違いますが、原油価格が一気に上昇した時がありました。いわゆる『オイルショック』です。この頃から聞かれだしたのが”省エネルギー”つまり省エネです。福岡市のネオン街である中洲のネオンも、この時期には消灯することになりました。

 日本政府は、石油に代わる代替エネルギーとして地熱エネルギーに目を付け、地熱開発を促進する政策を打ち出しました。それが『サンシャイン計画』です。日本は、皆さんが知る通りの火山国ですし、地熱資源は豊富にあります。世界的に見ると、アメリカ、インドネシアに次いで、そのポテンシャルは世界第三位です。

 サンシャイン計画による政府の後押しもあり、かつて日本は世界7位くらいの地熱発電量を誇っていましたが、いまでは世界10位にまで落ち込んでしまいました。これは、日本以外の国々が地熱開発に力を入れ始めたことと、日本の地熱開発が遅々として進まなかったことが原因です。

 ヨーロッパ諸国では、アイスランドやイタリアなどを除けば、地熱エネルギーのポテンシャルは殆どありません。ドイツは、脱原発のために地熱開発を推進しましたが、3000m掘削しても100℃程度の場所での地熱開発ですから、技術開発や学術的研究は進みましたが実用化には至りませんでした。日本なら1000m程度掘れば100℃以上になる場所はいくらでもありますから、地熱開発に適していない場所での実用化は困難を極めます。

 化石燃料の使用量を下げるためにも、今こそ地熱発電に再び目を向ける時期だと思います。地熱開発には時間がかかります。そのことを考慮すれば、いまが将に”地熱開発に注力する時期”だと考えます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?