地元CMが面白い

　出張先のホテルでテレビをつけると、その地域でしか放映されていない地元企業のCMに出くわすことがあります。パチンコ屋さんのCMが多い印象ですが、なかには面白いものがあります。

　ジャイアンツの王選手(当時)が出ていたお菓子の『ナボナ』は、東京ローカルでは有名でしょうが、九州出身の私は修学旅行の時に初めて見て感激しました。お菓子の『ヒヨコ』は今では東京土産のようになっていますが、実は福岡のお菓子です。また、『辛子明太子』も全国区になったので、最近は東京のあちこちで見かけます。

　アメリカのローカルですが、アメリカに住んでいた時にはC＆H Sugarの｢C&H，C&H ♬｣と連呼するテレビCMをよく見ました。C&H Sugarは、California and Hawaiian Sugar Companyのことで、アメリカの砂糖会社です。アメリカの砂糖のパッケージは、洗濯洗剤のような不透明な箱なので、スーパーマーケットで見つけるのに苦労した経験があります。

　福岡にも、面白い地元CMがたくさんあります。その中でも私がお気に入りなのは、福岡の不動産会社『三好不動産』のCMです。テレビでもCMは流れていますが、WEB限定版に一番のお気に入りがあります。福岡は、何故か『メンタイ』と『コテコテの方言』が大好きで、ローカル番組名にも”メンタイ”や”ヨカ”が良く付きます。ずいぶん前に開催された地元博覧会は『よかとぴあ』でしたし、『めんたいワイド』という情報番組もあります。

　三好不動産は地域密着型で、伊都キャンパス近くにも店舗があります。例に漏れず、三好不動産のCMも”コテコテの博多弁”で語られています。ただし、田舎の単純なCMではなく、『自称・業界人』に対するエスプリ(皮肉？)が効いています。昔ながらの博多弁で語られているのに、ちょっとお洒落な構成になっています。まずは、下のリンクから視聴してみて下さい。

　意味が分からなかった人のために、標準語の翻訳を示します。
｢ねぇ父さん、WEB限定CMって、誰が視てるの？｣
｢業界人だよ｣
｢業界人てどんな人？｣
｢まぁー、オシャレな人たちだな。スマイルプラザで物件を探すときも、ず～っと『リノベーション物件はありますか？』『リノベーション物件はありますか？』と、しつこく聞いてくるんだ｣
｢リノベーション物件って何？｣
｢父さんも、よくわからん！。それから、業界人は香水の(匂い)が強いなぁ～！｣

　このCMを初めて視た時、”業界人”を”香水がキツイ”と的確に表現しているところに、CM作者のセンスの良さを感じました。”業界人”のひと、ゴメンナサイ。