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私のバイブル#4 『川勝先生の物理授業』

 本書は、高校生の物理授業のためのちょっと変わった教科書です。この本は、著者である川勝先生の物理授業の、生徒による手書きのまとめノートの形式をとっています。とても読みやすい構成になっていて、見開き2頁が1時間分の授業内容になっています。また、上(力学)・中(エネルギー・熱・波・光)・下(電磁気・原子物理)巻の三部構成になっていて、高校物理の全ての分野をカバーしています。私は三冊とも持っていますが、物理探査の授業の改善のために購入しました。

 川勝先生は、愛知県名古屋市の出身で、名古屋大学理学部物理学科を卒業後、愛知県の県立高校の教諭となり、物理を中心に理数教育を実践・研究しました。1997年4月から2007年3月までは香川大学教育学部教授、2007年4月からは名城大学総合数理教育センター長・教授を務めています。Wiki情報では、残念ながら2018年にご逝去されているようです。

 物理探査を理解してもらうためには、その基礎となる物理学の知識が前提となります。この本は、授業を受ける生徒視点で書かれていますので、どこがわかりにくいのか、どこで躓きやすいのかがよくわかります。最近は読むことも減ってきましたが、物理探査学の授業内容が固定されていなかった頃は、何度も読み返しました。

 この本(生徒のまとめノート)を読めば、川勝先生がいかに情熱を燃やして物理の授業に取り組んでいたかがわかります。『川勝先生の物理授業(上・中・下)』(海鳴社)は、英語版や中国語版も出版されているそうです。


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