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ミリしら物理探査

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物理探査を1ミリも知らない人に、物理探査に関する専門用語を解説します。
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#磁気探査

ミリしら物理探査#34 遺跡の探査

 Wikipediaには、”遺跡とは過去の人々の生活の痕跡がまとまって面的に残存しているもの、および工作物、建築物、土木構造物の単体の痕跡、施設の痕跡、もしくはそれらが集まって一体になっているものを指す”と書いています。つまり、遺構や遺物が過去の痕跡として残存している場所が、遺跡になります。  遺跡探査では、遺跡の地下にある遺構や遺物を探します。遺構には、古墳・住居址・水田跡などがあり、遺物には鉄剣・銅鏡・馬具などがあります。物理探査でこれらの遺構や遺物を探す場合には、遺構

ミリしら物理探査#7 『ナノテスラ』

 テスラ(T) は、MKS単位系の磁束密度の単位です。このテスラは、磁気探査や電磁探査の磁場の単位で使われますが、1Tはかなり大きな磁束密度なので、通常はTの百万分の一の単位μT(マイクロテスラ)や、さらに千分の一にしたnT(ナノテスラ)が使われます。このテスラという単位は、アメリカで活躍したセルビア人の発明家であるニコラ・テスラ(Nikola Tesla)に由来しています。  テスラは、LIFE誌の1999年の「この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人」に